出産という大仕事を終えたママの体は、妊娠・出産によって大きな変化を経験しています。特に骨盤は、赤ちゃんを支え、出産をスムーズにするために、出産に向けて徐々に開いていきます。
出産後、骨盤は自然に元の状態に戻ろうとしますが、この回復過程で「骨盤のゆるみ」が生じることがあります。骨盤のゆるみは、様々な体の不調を引き起こす原因となるため、適切なケアが必要です。
今回は、産後の骨盤のゆるみの原因と症状、そして効果的な改善策について詳しく解説していきます。
産後の骨盤のゆるみの原因
産後の骨盤のゆるみは、主に以下の3つの要因によって引き起こされます。
- リラキシンの分泌: 妊娠中、リラキシンというホルモンが分泌されます。リラキシンは、骨盤周りの靭帯や関節を緩め、出産をスムーズにする役割を果たします。しかし、出産後もリラキシンの分泌はしばらく続くため、骨盤が不安定な状態になりやすいのです。
- 骨盤底筋の緩み: 骨盤底筋は、骨盤内の臓器を支える筋肉です。妊娠・出産によって骨盤底筋はダメージを受け、緩みやすくなります。骨盤底筋の緩みは、骨盤の安定性を低下させ、ゆるみにつながります。
- 姿勢の変化: 妊娠中、お腹が大きくなるにつれて姿勢は変化し、腰や骨盤に負担がかかります。出産後も、授乳や抱っこなど、育児中の姿勢によって骨盤に負担がかかり続け、ゆるみが助長されることがあります。
骨盤のゆるみによって引き起こされる症状
骨盤のゆるみは、様々な体の不調を引き起こす原因となります。代表的な症状は以下の通りです。
1. 体の痛み
- 腰痛: 骨盤の歪みによって腰椎への負担が増し、腰痛を引き起こすことがあります。
- 股関節痛: 骨盤の歪みによって股関節の動きが悪くなり、痛みを感じることがあります。
- 恥骨痛: 恥骨結合が緩むことで、恥骨周辺に痛みを感じることがあります。
- 尾てい骨痛: 尾てい骨が圧迫されることで、尾てい骨周辺に痛みを感じることがあります。
2. 体型の変化
- ぽっこりお腹: 骨盤が前に傾くことで、下腹がぽっこりと出て見えることがあります。
- お尻のたるみ: 骨盤底筋の緩みによって、お尻の筋肉が支えきれなくなり、たるんで見えることがあります。
- 下半身太り: 骨盤の歪みによって血行が悪くなり、下半身に脂肪がつきやすくなることがあります。
3. その他の症状
- 尿漏れ: 骨盤底筋の緩みによって、尿道を締める力が弱くなり、尿漏れが起こりやすくなります。
- 便秘: 骨盤内の臓器が下垂することで、腸の働きが悪くなり、便秘になりやすくなります。
- 冷え性: 骨盤内の血行が悪くなることで、冷えを感じるようになります。
- 生理痛・生理不順: 骨盤内の血行不良やホルモンバランスの乱れによって、生理痛や生理不順が起こりやすくなります。
骨盤のゆるみの改善策
骨盤のゆるみを改善するためには、以下の方法が有効です。
- 骨盤矯正: 整骨院や整体院で行う骨盤矯正は、骨盤の歪みを整え、正しい位置に戻す効果が期待できます。専門家による施術を受けることで、より効果的に骨盤のゆるみを改善することができます。
- 骨盤底筋体操: 骨盤底筋を鍛えることで、骨盤の安定性を高め、ゆるみを改善することができます。簡単な体操なので、自宅で毎日続けることが大切です。
- ストレッチ: 骨盤周りの筋肉をストレッチすることで、血行を促進し、筋肉の緊張を緩和することができます。ストレッチは、骨盤矯正の効果を高めるためにも有効です。
- 姿勢改善: 正しい姿勢を意識することで、骨盤への負担を軽減し、ゆるみを予防することができます。特に、授乳や抱っこの際は、姿勢に注意しましょう。
- 骨盤ベルト: 骨盤ベルトは、骨盤を正しい位置で固定し、安定させる効果があります。産後の骨盤のゆるみが気になる場合は、骨盤ベルトの着用を検討してみましょう。
整骨院での施術
整骨院では、産後の骨盤のゆるみについて、骨盤矯正や骨盤底筋体操の指導、ストレッチ指導など、様々な施術やアドバイスを行うことができます。
骨盤矯正は、専門家による手技によって骨盤の歪みを整え、正しい位置に戻す施術です。骨盤矯正を受けることで、骨盤のゆるみだけでなく、腰痛や股関節痛、姿勢の悪化など、様々な症状の改善が期待できます。
また、整骨院では、骨盤底筋体操やストレッチの正しい方法を指導してもらうことができます。自宅で毎日続けることで、骨盤のゆるみを改善し、再発を予防することができます。
まとめ
産後の骨盤のゆるみは、放っておくと様々な体の不調を引き起こす原因となります。しかし、適切なケアを行うことで、症状を改善し、快適な生活を送ることができます。
当院では、骨盤の歪みや骨盤底筋の緩みを特定し、症状に合わせた適切な施術を行います。お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。