「ランニング中に膝が痛む」「階段の上り下りで膝に違和感がある」「膝の外側に痛みを感じる」…このような症状に心当たりはありませんか?それは「ランナー膝」かもしれません。
ランナー膝は、ランニングやジャンプなどのスポーツをする方に多く見られる膝の痛みの総称です。正式には「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」や「膝蓋大腿痛症候群(しつがいだいたいとうつうしょうこうぐん)」など、いくつかの種類があります。
今回は、ランナー膝の原因と症状、そして効果的な改善策について詳しく解説していきます。ランナー膝でお悩みの方、また予防に関心のある方も、ぜひ最後までご覧ください。
ランナー膝とは?
ランナー膝は、ランニングなどのスポーツによって膝に繰り返し負担がかかることで起こる、膝の痛みの総称です。正式には、
- 腸脛靭帯炎: 太ももの外側にある腸脛靭帯と大腿骨外顆(太ももの骨の外側の出っ張り)が擦れ合うことで炎症が起こり、膝の外側に痛みを生じる。
- 膝蓋大腿痛症候群: 膝のお皿(膝蓋骨)と大腿骨の間の軟骨がすり減ったり、炎症を起こしたりすることで、膝の前側に痛みを生じる。
など、いくつかの種類があります。
ランナー膝は、ランニングだけでなく、バスケットボールやバレーボールなど、ジャンプや着地動作が多いスポーツでも起こりやすいため、注意が必要です。
ランナー膝の原因
ランナー膝は、膝関節周辺の組織に繰り返し負担がかかることで発症します。主な原因は以下の通りです。
- オーバーユース(使いすぎ)
- 長距離ランニングや、練習量が多い場合、膝関節周辺の組織に疲労が蓄積し、炎症や痛みが生じやすくなります。
- 特に、準備運動不足やクールダウン不足は、ランナー膝のリスクを高めます。
- フォームの異常
- 膝が内側に入る「ニーイン」、つま先が外側に向く「ガニ股」、足首が過度に回内する「オーバープロネーション」などのフォームの異常は、膝関節に負担をかけ、ランナー膝を引き起こす原因となります。
- 筋力不足や柔軟性不足
- 太ももの筋肉(大腿四頭筋、ハムストリングス)や、股関節周りの筋肉が弱かったり、硬かったりすると、膝関節の安定性が低下し、負担がかかりやすくなります。
- 身体の歪み
- 骨盤の歪みや姿勢の悪さは、身体全体のバランスを崩し、膝関節に負担をかけます。
- 特に、O脚やX脚は、膝関節の内側や外側に負担をかけやすく、ランナー膝のリスクを高めます。
- 不適切なシューズ
- クッション性の低いシューズや、自分の足に合わないシューズは、膝関節への衝撃を吸収できず、ランナー膝を引き起こす原因となります。
- 硬い路面でのランニング
- アスファルトやコンクリートなどの硬い路面でランニングすると、膝関節への衝撃が大きくなり、ランナー膝のリスクが高まります。
ランナー膝の症状
ランナー膝の症状は、種類によって異なりますが、一般的には以下のような症状が見られます。
- 腸脛靭帯炎
- 膝の外側の痛み
- 膝を曲げ伸ばしする際の痛み
- 押すと痛む
- 腫れや熱感
- 膝蓋大腿痛症候群
- 膝のお皿の下や周りの痛み
- 階段の上り下りや、立ち座りでの痛み
- 膝を曲げている時の痛み
- 膝の違和感や軋轢音
ランナー膝の改善策
ランナー膝の改善には、以下の方法が有効です。
- 安静
- 痛みが強い場合は、まず運動を中止し、膝を休ませることが大切です。
- 痛みが治まるまでは、運動量を減らしたり、休養日を設けたりしましょう。
- アイシング
- 炎症を抑えるために、痛む部分を冷やしましょう。氷のうや保冷剤などをタオルに包んで、10〜15分程度冷やします。
- ストレッチ
- 太ももの筋肉や腸脛靭帯、ふくらはぎの筋肉などをストレッチすることで、柔軟性を高め、膝関節への負担を軽減することができます。
- 筋力トレーニング
- 大腿四頭筋やハムストリングス、股関節周りの筋肉を鍛えることで、膝関節の安定性を高め、ランナー膝の再発を予防することができます。
- フォームの改善
- 間違ったフォームでランニングを続けると、膝に負担がかかり、ランナー膝を悪化させる原因となります。
- 専門家(ランニングコーチなど)に指導を受け、正しいフォームを習得しましょう。
- 適切なシューズ選び
- クッション性の高いランニングシューズを選び、自分の足に合ったサイズのものを選びましょう。
- 必要であれば、インソール(中敷き)を使用することも検討しましょう。
- 整骨院での施術
整骨院での施術
当院では、ランナー膝の原因を特定し、症状に合わせた適切な施術を行います。
- 手技療法: マッサージやストレッチなどにより、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進します。
- 物理療法: 超音波や電気療法などにより、炎症を抑え、痛みの緩和を図ります。
- テーピング: 膝関節をサポートし、安定性を高めます。
- 運動療法: 膝関節周囲の筋力トレーニングやバランス訓練を行います。
- インソール(足底板)の作成: 足のアーチをサポートし、膝への負担を軽減します。
- 骨盤矯正: 骨盤の歪みを整えることで、身体全体のバランスを改善し、膝への負担を軽減します。
まとめ
ランナー膝は、適切なケアと施術を受けることで改善できる可能性があります。
当院では、ランナー膝の原因を特定し、症状に合わせた適切な施術を行います。お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。