スポーツを楽しまれる方の中には、「ジャンパー膝」という言葉を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか？ジャンパー膝は、バスケットボールやバレーボールなど、ジャンプ動作を繰り返すスポーツ選手に多く見られる膝の痛みですが、スポーツをしない方でも発症することがあります。
正式には「膝蓋腱炎」と呼ばれ、膝のお皿の下にある腱に炎症が起こることで痛みが生じます。放っておくと慢性化し、スポーツや日常生活に支障をきたすこともあるため、早期の対処が重要です。
今回は、ジャンパー膝の原因と症状、そして効果的な改善策について詳しく解説していきます。ジャンパー膝でお悩みの方、また予防に関心のある方も、ぜひ最後までご覧ください。
ジャンパー膝の原因
ジャンパー膝は、膝蓋腱と呼ばれる膝のお皿と脛骨（すねの骨）をつなぐ腱に、繰り返し負担がかかることで炎症が起こり、痛みが生じます。主な原因は以下の通りです。
- オーバーユース（使いすぎ）: ジャンプやランニング、急なストップ動作など、膝に負担がかかる動作を繰り返すことで、膝蓋腱に炎症を起こしやすくなります。特に、練習量が多いスポーツ選手や、ハードなトレーニングを行う方は注意が必要です。
- 筋力不足: 太ももの前の筋肉（大腿四頭筋）やふくらはぎの筋肉（下腿三頭筋）が弱いと、膝蓋腱にかかる負担が大きくなり、ジャンパー膝になりやすくなります。
- 柔軟性不足: 太ももの前の筋肉や後ろの筋肉（ハムストリングス）が硬いと、膝関節の動きが悪くなり、膝蓋腱に負担がかかりやすくなります。
- 身体のバランスの悪さ: 足首や股関節の柔軟性や安定性が低いと、ジャンプや着地の際に膝に負担がかかりやすくなります。
- 偏平足や外反母趾: 足のアーチが崩れている偏平足や、親指が変形する外反母趾は、膝にかかる負担を増やし、ジャンパー膝のリスクを高めます。
ジャンパー膝の症状
ジャンパー膝の主な症状は、以下の通りです。
- 膝のお皿の下の痛み: 膝のお皿の下の部分を押すと痛みを感じます。
- 運動時や運動後の痛み: スポーツや運動中、または運動後に膝の痛みが強くなります。
- 膝の腫れ: 膝蓋腱に炎症が起こると、膝が腫れることがあります。
- 膝の熱感: 膝に熱感を感じることがあります。
- 膝の曲げ伸ばし時の痛み: 膝を曲げたり伸ばしたりする際に痛みを感じます。特に、階段の上り下りやジャンプ動作で痛みが強くなることがあります。
ジャンパー膝の改善策
ジャンパー膝の改善には、以下の方法が有効です。
- 安静: 痛みが強い場合は、まず膝を休ませることが大切です。スポーツや運動を控え、膝に負担をかけないようにしましょう。
- アイシング: 炎症を抑えるために、痛む部分を冷やしましょう。氷のうや保冷剤などをタオルに包んで、10～15分程度冷やします。
- サポーターやテーピング: サポーターやテーピングで膝を固定することで、膝蓋腱への負担を軽減し、痛みの緩和や炎症の悪化を防ぐことができます。
- ストレッチ: 太ももの前の筋肉や後ろの筋肉、ふくらはぎの筋肉などをストレッチすることで、筋肉の柔軟性を高め、膝関節の動きをスムーズにすることができます。
- 筋力トレーニング: 大腿四頭筋や下腿三頭筋を鍛えることで、膝蓋腱にかかる負担を軽減し、ジャンパー膝の再発を予防することができます。スクワットやカーフレイズなどのトレーニングが効果的です。
- 薬物療法: 痛みが強い場合は、医師に相談し、消炎鎮痛剤や湿布薬などを処方してもらうことがあります。
- 注射: 痛みが強い場合や、他の治療法で効果がない場合は、ステロイド注射を行うことがあります。
- 手術: 保存療法で改善しない重症の場合は、手術を行うこともあります。
整骨院での施術
整骨院では、ジャンパー膝に対して、手技療法や物理療法、鍼灸などの施術を行うことができます。
- 手技療法: マッサージやストレッチなどにより、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進します。膝関節の動きを改善する施術や、足首や股関節のバランスを整える施術などがあります。
- 物理療法: 超音波や電気療法などにより、炎症を抑え、痛みの緩和を図ります。
- 鍼灸: 鍼灸治療は、ツボを刺激することで、血行を促進し、痛みを和らげる効果があります。
まとめ
ジャンパー膝は、早期に適切な対処をすることで、症状を改善することができます。
当院では、ジャンパー膝の原因を特定し、症状に合わせた適切な施術を行います。お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
