「副鼻腔炎」という言葉を聞いたことはありますか? もしかしたら、「蓄膿症」という名前の方が馴染みがあるかもしれません。 鼻の奥にある副鼻腔に炎症が起こり、膿が溜まってしまう病気です。 この記事では、副鼻腔炎の原因、症状、そして改善策について詳しく解説します。 もし、ご自身やご家族が該当する症状を感じている場合は、ぜひ最後まで読んでみてください。
副鼻腔炎ってどんな病気?
副鼻腔炎とは、鼻の周りにある副鼻腔という空洞に炎症が起こり、膿が溜まってしまう病気です。 副鼻腔は、顔の骨の中にあり、鼻腔とつながっています。 通常、副鼻腔は粘液で覆われていますが、ウイルスや細菌に感染したり、アレルギー反応が起こったりすると、粘液が過剰に分泌され、炎症を起こします。 炎症によって粘液が膿に変わり、副鼻腔に溜まってしまうと、様々な症状を引き起こすのです。
副鼻腔炎の種類
副鼻腔炎は、症状の持続期間によって、大きく2つの種類に分けられます。
- 急性副鼻腔炎: 風邪などをきっかけに、急激に発症する副鼻腔炎です。 通常は数日から2週間程度で治りますが、適切な治療を行わないと慢性化することがあります。
- 慢性副鼻腔炎: 急性副鼻腔炎が長引いたり、繰り返し起こったりすることで、慢性化した状態です。 症状は比較的軽度ですが、長期間続くため、日常生活に支障をきたすことがあります。
副鼻腔炎の原因は?
副鼻腔炎の原因は様々ですが、主なものは以下の通りです。
- ウイルス感染: 風邪の原因となるウイルスが、副鼻腔に感染することで炎症を引き起こします。 最も一般的な原因であり、特に冬場に多く見られます。
- 細菌感染: 肺炎球菌やインフルエンザ菌などの細菌が、副鼻腔に感染することで炎症を引き起こします。 ウイルス感染に続いて細菌感染が起こることも多く、重症化しやすい傾向があります。
- アレルギー: 花粉症やハウスダストアレルギーなど、アレルギー反応によって副鼻腔の粘膜が腫れ、炎症を起こします。 アレルギー性鼻炎を合併している場合が多く、季節性や通年性があります。
- 鼻中隔弯曲症: 鼻中隔が曲がっていることで、鼻腔内の空気の流れが悪くなり、副鼻腔炎になりやすい状態になります。
- 鼻茸(はなたけ): 鼻の粘膜が腫れてポリープ状になったもので、副鼻腔の開口部を塞ぎ、炎症を引き起こすことがあります。
副鼻腔炎の症状は?
副鼻腔炎の症状は、炎症の程度や部位によって異なりますが、一般的な症状としては以下のものが挙げられます。
- 鼻づまり: 鼻の粘膜が腫れることで、鼻の通りが悪くなります。 片方だけの鼻づまりや、両方の鼻づまりがあります。
- 膿性の鼻汁: 黄色や緑色の粘り気のある鼻汁が出ます。 時には、喉に鼻汁が流れ込む後鼻漏(こうびろう)が起こることもあります。
- 頭痛: 副鼻腔の炎症が周囲の神経を刺激することで、頭痛が起こります。 特に、おでこや目の周り、頬などに痛みを感じることが多いです。
- 顔面痛: 副鼻腔の炎症が顔面の骨を圧迫することで、顔面に痛みを感じることがあります。
- 嗅覚低下: 鼻づまりによって、においを感じにくくなります。
- 発熱: 細菌感染による急性副鼻腔炎の場合、発熱を伴うことがあります。
副鼻腔炎の改善策は?
副鼻腔炎の治療法は、原因や症状の程度によって異なります。 主な治療法としては、以下の3つが挙げられます。
- 薬物療法: 抗生物質、去痰薬、消炎鎮痛剤、血管収縮剤などを内服したり、点鼻したりすることで、炎症を抑えたり、鼻汁の排出を促したりします。 アレルギー性鼻炎を合併している場合は、抗アレルギー薬も併用します。
- 手術療法: 薬物療法で効果がない場合や、鼻中隔弯曲症、鼻茸などの構造的な異常がある場合は、手術を行うことがあります。 内視鏡下副鼻腔手術は、鼻の中から内視鏡と手術器具を入れて、副鼻腔内の膿や病変を取り除く手術です。
- ネブライザー治療: 薬剤を霧状にして鼻や喉に直接噴霧する治療法です。 薬剤が患部に直接届くため、効果が高いとされています。
整骨院での施術は有効?
整骨院では、副鼻腔炎そのものを治すことはできません。 しかし、副鼻腔炎に伴う頭痛や肩こり、顔面痛などに対して、症状を緩和する施術を行うことができます。
例えば、
- マッサージ: 顔面や首、肩の筋肉をほぐすことで、血行を促進し、筋肉の緊張を緩和します。
- 頭蓋骨調整: 頭蓋骨の歪みを整えることで、脳脊髄液の循環を促進し、副鼻腔の炎症を抑える効果が期待できます。
- 電気療法: 微弱な電流を流すことで、痛みを和らげたり、筋肉をリラックスさせたりします。
これらの施術は、医師の診断のもと、適切なタイミングで行うことが重要です。 整骨院での施術と並行して、耳鼻咽喉科での治療を継続することも大切です。
まとめ
副鼻腔炎は、適切な治療を受ければ改善できる病気です。 もし、ご自身やご家族が副鼻腔炎の症状で悩んでいる場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。 そして、症状に合わせて適切な治療を受けることが大切です。
当院では、症状に合わせた適切な施術を行います。お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。