首の痛みや痺れ、吐き気…もしかしたら、首のヘルニアかもしれません。
首のヘルニアは、首の骨と骨の間にあるクッションのような役割をする「椎間板」が、何らかの原因で飛び出してしまい、神経を圧迫してしまう状態です。
「ヘルニア」と聞くと、怖いイメージを持つ方もいるかもしれませんね。でも、ご安心ください。適切な対処をすることで、症状を改善し、快適な生活を取り戻せる可能性は十分にあります。
この記事では、首のヘルニアについて、その原因や症状、そして改善策を分かりやすく解説していきます。
もし、あなたが首の痛みや痺れで悩んでいるなら、ぜひ最後まで読んでみてください。きっと、あなたの不安や疑問を解消し、一歩前進できるヒントが見つかるはずです。
首のヘルニアってどんな状態?
首のヘルニアは、簡単に言うと、首の骨の間にあるクッションのような「椎間板」が飛び出して、神経を圧迫してしまう状態です。
椎間板って?
椎間板は、首の骨(頸椎)と頸椎の間にある、クッションのような役割をする軟骨組織です。この椎間板は、衝撃を吸収したり、首の柔軟性を保ったりするのに重要な役割を担っています。
ヘルニアが起こるとどうなるの?
加齢や外的衝撃などによって、椎間板が傷ついたり、弾力を失ったりすると、中の水分が減って、やがて飛び出してしまいます。これが、首のヘルニアです。
飛び出した椎間板が、近くの神経を圧迫してしまうことで、様々な症状が現れてきます。
首のヘルニアの原因は?
首のヘルニアは、加齢以外にも様々な原因が考えられます。
1. 加齢による椎間板の劣化
加齢によって、椎間板は水分を失い、弾力が低下していきます。そのため、ちょっとした衝撃でも、椎間板が傷つきやすくなってしまい、ヘルニアが発生しやすくなります。
2. 過去の怪我や外傷
首への強い衝撃、例えば交通事故やスポーツ中の怪我などによって、椎間板が損傷し、ヘルニアになることがあります。
3. 同じ体勢での作業や負担
長時間のデスクワークや、同じ体勢での作業は、首への負担が大きくなり、ヘルニアのリスクを高めます。
4. 姿勢が悪くなること
猫背や、顎を突き出すような姿勢は、首への負担を増加させ、椎間板への負担も大きくなってしまいます。
5. 喫煙
喫煙は、椎間板への血流を悪くし、椎間板の老化を促進すると言われています。
これらの原因が単独で起こるケースもあれば、複数の原因が複合的に作用してヘルニアを引き起こすケースもあります。
首のヘルニアの症状は?
首のヘルニアの症状は、神経が圧迫される部位や程度によって様々です。
1. 首の痛み
首の後ろや肩甲骨周辺に痛みを感じることが多く、首を動かすと痛みが強くなることがあります。
2. 肩や腕の痛み、痺れ
首の神経が圧迫されると、肩や腕に痛みや痺れが走ることもあります。腕の痺れは、手の指先まで広がる場合もあります。
3. 頭痛
首のヘルニアによって、後頭部やこめかみに頭痛が起きることもあります。
4. 吐き気や嘔吐
まれに、首の神経が圧迫されることで、吐き気や嘔吐などの症状が現れることもあります。
5. めまい
平衡感覚を司る神経が圧迫されると、めまいを感じることもあります。
6. 手のしびれや力が入らない
手のしびれや、物が掴みにくくなるなどの症状も、神経の圧迫によって起こります。
これらの症状は、人によって現れる症状や強さが異なります。また、症状が徐々に悪化するケースや、一時的に症状が落ち着くケースもあります。
首のヘルニアの診断方法
首のヘルニアを疑う場合は、医師の診察を受けることが大切です。
医師は、まず症状について詳しく聞き取りを行い、身体診察を行います。
さらに、首のレントゲン撮影やMRI検査などを行い、ヘルニアの有無や程度、神経への圧迫状況などを詳しく調べます。
1. 身体診察
医師は、首の動きや感覚、筋力などを確認し、神経の圧迫の有無などを調べます。
2. レントゲン検査
レントゲン検査では、首の骨の構造や、骨のズレなどを確認することができます。
3. MRI検査
MRI検査は、レントゲン検査よりも詳細な画像を得ることができ、椎間板の状態や神経の圧迫状況などを詳しく調べることができます。
これらの検査結果に基づいて、医師が適切な治療方法を決定します。
首のヘルニアの治療方法
首のヘルニアの治療方法は、症状の程度や原因によって異なります。
1. 保存療法
多くの場合、まずは保存療法で症状の改善を目指します。
保存療法には、以下の様なものがあります。
- 薬物療法:
痛み止めや炎症を抑える薬を服用します。 - 装具療法:
首を固定するカラーなどを装着し、首への負担を軽減します。 - 物理療法:
温熱療法や電気療法などを行い、血行促進や筋肉の緩和を図ります。 - リハビリテーション:
ストレッチや筋トレなどを行い、首の筋肉を強化し、姿勢を改善します。
2. 手術療法
保存療法で症状が改善しない場合や、神経の圧迫が強く、麻痺などの症状が出ている場合は、手術が必要となることもあります。
首のヘルニアを予防するには?
首のヘルニアは、予防できるケースも多いです。日頃から意識することで、ヘルニアのリスクを軽減することができます。
1. 姿勢を正す
猫背や、顎を突き出すような姿勢は、首への負担を大きくします。正しい姿勢を意識し、長時間同じ体勢を続けないようにしましょう。
2. 首や肩の筋肉を鍛える
首や肩の筋肉が弱いと、首への負担が大きくなってしまいます。ストレッチや筋トレなどで、首や肩の筋肉を鍛えましょう。
3. デスクワークの際の工夫
長時間同じ体勢での作業は、首への負担が大きくなります。こまめな休憩を取り、首をストレッチしたり、軽い運動をしたりするなど、工夫をしましょう。
4. 適切な運動をする
運動不足も、首の筋肉を弱くし、ヘルニアのリスクを高めます。ウォーキングや水泳など、首への負担が少ない運動を心がけましょう。
5. 喫煙を控える
喫煙は、椎間板への血流を悪くし、椎間板の老化を促進します。禁煙することで、ヘルニアのリスクを下げることができます。
6. ストレスを溜めない
ストレスは、筋肉を緊張させ、首への負担を増やす可能性があります。ストレスを溜めないように、リラックスできる時間を作りましょう。
首のヘルニアと生活
首のヘルニアと診断された場合、日常生活にも注意が必要です。
1. 重いものを持ち上げない
重いものを持ち上げると、首への負担が大きくなってしまいます。重いものは、持ち上げないように注意しましょう。
2. 同じ体勢を続けない
長時間同じ体勢でいると、首への負担が大きくなります。こまめな休憩を取り、姿勢を 変えるようにしましょう。
3. 寝具に気を配る
寝具が硬すぎたり、柔らかすぎたりすると、首への負担が大きくなってしまいます。自分に合った寝具を選びましょう。
4. 睡眠の質を高める
睡眠不足は、体の回復を遅らせ、首の痛みを悪化させる可能性があります。質の高い睡眠を心がけましょう。
まとめ
首のヘルニアは、適切な治療と予防策によって、症状を改善し、快適な生活を取り戻せる可能性があります。
もし、首の痛みや痺れなど、気になる症状がある場合は、我慢せずに早めに医療機関を受診しましょう。
そして、日頃から正しい姿勢を心掛ける、首や肩の筋肉を鍛える、ストレスを溜めないなど、予防策を意識することで、ヘルニアのリスクを軽減することができます。
あなたの首の健康を守るためにも、ぜひこの記事を参考にして、健康的な生活を送ってください。
当院では、首のヘルニアでお悩みの方に対し、症状に合わせた適切な施術を行います。お一人で悩まず、お気軽にLINEでご相談ください。