出産という大仕事を終えたママの手首に、ズキズキとした痛みや違和感を感じていませんか?それは「産後の腱鞘炎」かもしれません。
腱鞘炎は、指や手首を動かす腱と、それを包む腱鞘が摩擦を起こし、炎症を起こすことで生じる痛みです。産後は、ホルモンバランスの変化や育児による負担が原因で、腱鞘炎を発症しやすくなります。
今回は、産後の腱鞘炎の原因と症状、そして効果的な改善策について詳しく解説していきます。つらい腱鞘炎を少しでも和らげ、快適な育児生活を送るためにお役立てください。
産後の腱鞘炎の原因
産後の腱鞘炎は、主に以下の3つの要因によって引き起こされます。
- ホルモンバランスの変化: 妊娠・出産に伴い、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロンなど)の分泌量が大きく変動します。このホルモンバランスの乱れは、腱や腱鞘を構成するコラーゲン繊維の水分量を減少させ、摩擦を起こしやすくします。
- 育児による負担: 授乳や抱っこ、おむつ替えなど、育児には手首や指を繰り返し使う動作が多く含まれます。これらの動作は、腱や腱鞘に負担をかけ、炎症を引き起こす原因となります。
- 妊娠中のむくみ: 妊娠中は、ホルモンバランスの変化や血液量増加によって、手足がむくみやすくなります。このむくみによって、腱鞘が圧迫され、腱鞘炎を発症しやすくなります。
産後の腱鞘炎の症状
産後の腱鞘炎は、主に手首の親指側に痛みや違和感を感じることが多いです。具体的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 手首の親指側の痛み: 手首を動かしたり、物を握ったりする際に、親指側の腱鞘に痛みを感じます。
- 手首の腫れ: 腱鞘炎が進行すると、手首が腫れることがあります。
- 指の動きが悪くなる: 腱鞘炎がひどくなると、指の動きが悪くなり、物を掴みにくくなることがあります。
- 手首を反らすと痛い: 手首を反らす動作で痛みが強くなることがあります。
- 朝方に症状が悪化する: 睡眠中に手首が固定されているため、朝方に症状が悪化することがあります。
産後の腱鞘炎の改善策
産後の腱鞘炎は、早期に適切な対処をすることで、症状を改善することができます。具体的な改善策としては、以下のものが挙げられます。
- 安静: 手首を休ませることが最も重要です。授乳や抱っこなど、手首を使う動作はできるだけ控えましょう。また、手首を固定するサポーターを着用することも効果的です。
- 冷やす: 炎症を抑えるために、痛む部分を冷やしましょう。氷水を入れた袋や保冷剤などをタオルに包んで、10~15分程度冷やします。
- 温める: 痛みが落ち着いてきたら、温めることで血行を促進し、回復を早めることができます。温タオルや蒸しタオルなどを10~15分程度当てましょう。
- ストレッチ: 手首や指のストレッチは、腱や腱鞘の柔軟性を高め、痛みの緩和に役立ちます。無理のない範囲で、ゆっくりとストレッチを行いましょう。
- 薬物療法: 痛みや炎症が強い場合は、医師に相談し、消炎鎮痛剤や湿布薬などを処方してもらうことがあります。
- 注射: 症状が改善しない場合は、ステロイド注射を行うことがあります。ステロイド注射は、炎症を抑える効果がありますが、副作用もあるため、医師と相談の上で慎重に判断する必要があります。
- 手術: 腱鞘炎が重症化し、保存療法で改善しない場合は、手術を行うこともあります。
整骨院での施術
整骨院では、産後の腱鞘炎に対して、手技療法や物理療法、テーピングなどの施術を行うことができます。
- 手技療法: マッサージやストレッチなどにより、手首や指の筋肉の緊張を緩和し、血行を促進します。
- 物理療法: 超音波や電気療法などにより、炎症を抑え、痛みの緩和を図ります。
- テーピング: 手首を固定することで、腱や腱鞘への負担を軽減し、炎症の悪化を防ぎます。
まとめ
産後の腱鞘炎は、適切なケアを行うことで改善することができます。
当院では、腱鞘炎の原因を特定し、症状に合わせた適切な施術を行います。お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。