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「尺骨神経麻痺」とは?その原因と症状、改善策を徹底解説!

小指や薬指のしびれ、手の握力低下、手の変形…もしかしたら、それは「尺骨神経麻痺」のサインかもしれません。尺骨神経麻痺は、肘から手にかけて走る尺骨神経が圧迫や損傷を受けることで起こる疾患で、日常生活に支障をきたすことがあります。

今回は、尺骨神経麻痺について詳しく解説し、その原因、症状、そして改善策をご紹介します。早期発見・早期治療が重要な尺骨神経麻痺、一緒に正しい知識を身につけ、適切な対処法を知りましょう。

尺骨神経麻痺とは?

尺骨神経麻痺とは、肘から手にかけて走る尺骨神経が、何らかの原因で圧迫されたり、損傷したりすることで、神経の働きが阻害され、麻痺や感覚障害、運動障害などを引き起こす疾患です。

尺骨神経は、上腕(二の腕)の内側を通り、肘の内側、前腕(肘から手首)の小指側、そして小指と薬指に分布しています。これらの部位の感覚や運動を支配しており、尺骨神経麻痺になると、手の小指側や薬指に痺れや痛み、筋力低下などの症状が現れます。

尺骨神経麻痺の症状

尺骨神経麻痺の症状は、障害の程度や部位によって異なりますが、代表的な症状は以下の通りです。

  • 手の小指側や薬指の痺れ、痛み:初期は、小指と薬指の半分にしびれやチクチクとした痛みを感じることが多く、肘の内側にも痛みやしびれを感じることもあります。症状は、夜間や肘を曲げた状態などで悪化しやすい傾向があります。
  • 手の握力低下:手の筋肉が弱くなり、握力が低下したり、細かい動作がしにくくなったりします。特に、ペットボトルの蓋を開けたり、鍵を回したりする動作が困難になることがあります。
  • 手の変形:進行すると、小指と薬指が曲がったまま伸びなくなる「鷲手変形」や、手の甲の筋肉が痩せてくるなどの変形が起こることがあります。
  • 手の感覚異常:手の感覚が鈍くなったり、温度を感じにくくなったりすることがあります。特に、小指と薬指の小指側半分で顕著です。

尺骨神経麻痺の原因

尺骨神経麻痺は、様々な原因によって引き起こされます。主な原因は以下の通りです。

肘部管症候群

  • 肘部管における尺骨神経の圧迫:肘の内側にある肘部管というトンネル状の狭い空間で、尺骨神経が圧迫されることで起こります。
  • 肘を長時間曲げた状態での作業や、肘への外傷、ガングリオン(腫瘤)などが原因となることがあります。

ギヨン管症候群

  • 手首の尺骨神経の圧迫:手首にあるギヨン管というトンネル状の部位で、尺骨神経が圧迫されることで起こります。
  • 手首の使い過ぎや外傷、ガングリオンなどが原因となることがあります。

その他の原因

  • 頸椎疾患:頸椎椎間板ヘルニアや頸椎症など、頸椎の病気によって、尺骨神経が圧迫されることがあります。
  • 腫瘍:尺骨神経周辺に腫瘍ができることで、神経が圧迫されることがあります。
  • 外傷:肘や手首の骨折、脱臼、打撲などによって、尺骨神経が損傷することがあります。

尺骨神経麻痺の診断

尺骨神経麻痺は、以下の方法で診断されます。

  • 問診:医師が、症状の出現時期や痛みの程度、日常生活での動作や習慣などを詳しく聞きます。
  • 視診・触診:医師が、手の変形や筋肉の萎縮、肘部管やギヨン管の圧痛などを確認します。
  • 神経伝導検査:電気刺激を用いて、尺骨神経の伝導速度や機能を調べます。
  • 筋電図検査:筋肉の電気活動を測定し、神経や筋肉の障害の程度を評価します。
  • 画像検査:X線検査やMRI検査を行い、骨や関節の異常、腫瘍の有無などを確認します。

尺骨神経麻痺の改善策

尺骨神経麻痺の治療法は、原因や症状の程度によって異なりますが、主な改善策は以下の通りです。

保存療法

  • 肘部管症候群やギヨン管症候群の場合
    • 安静:肘や手首を安静にすることが大切です。サポーターや装具で固定することも有効です。
    • 薬物療法:ビタミンB12製剤や消炎鎮痛剤などが処方されることがあります。
    • 理学療法:ストレッチや筋力トレーニング、温熱療法、電気療法などを行います。
    • ステロイド注射:炎症を抑えるために、ステロイド注射を行うことがあります。
  • 頸椎疾患が原因の場合
    • 頸椎疾患の治療:頸椎疾患に対する治療(薬物療法、牽引療法、手術療法など)を行います。

手術療法

  • 保存療法で効果が得られない場合や、神経の圧迫が強い場合、腫瘍が原因の場合は、手術が行われることがあります。
  • 肘部管症候群やギヨン管症候群の場合は、神経の圧迫を取り除く手術が行われます。

日常生活での注意点

尺骨神経麻痺の予防や再発防止のためには、以下の点に注意しましょう。

  • 肘や手首の使い過ぎに注意する:長時間同じ姿勢での作業や、肘や手首に負担をかける動作は避け、こまめに休憩を取りましょう。
  • 正しい姿勢を意識する:猫背は、首や肩に負担をかけ、尺骨神経を圧迫する原因となるため、正しい姿勢を心がけましょう。
  • 肘や手首を温める:温めることで、血行が促進され、症状が緩和されることがあります。
  • 肘や手首を冷やさない:冷やすと、血行が悪くなり、症状が悪化することがあります。
  • 症状が気になる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

当院では、尺骨神経麻痺の原因を特定し、症状に合わせた適切な施術を行います。お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。