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「長胸神経麻痺」とは?その原因と症状、改善策を徹底解説!

肩甲骨が浮き出ている、肩がだるい、肩をすくめる動作が難しい…このような症状に心当たりはありませんか?それは、「長胸神経麻痺」のサインかもしれません。長胸神経麻痺は、肩甲骨の動きを司る長胸神経が障害されることで起こる疾患です。

今回は、長胸神経麻痺について詳しく解説し、その原因、症状、そして改善策をご紹介します。長胸神経麻痺は、適切な診断と治療を受けることで、症状を改善し、日常生活の質を向上させることができます。一緒に正しい知識を身につけ、辛い症状から解放されましょう。

長胸神経麻痺とは?

長胸神経麻痺とは、腕神経叢(わんしんけいそう)という神経の束から分岐する長胸神経が、何らかの原因で圧迫されたり、損傷したりすることで、神経の働きが阻害され、麻痺や感覚障害、運動障害などを引き起こす疾患です。

長胸神経は、前鋸筋(ぜんきょきん)という筋肉を支配しており、この筋肉は、肩甲骨を胸郭に固定し、腕を前方や上方へ動かす際に重要な役割を果たしています。長胸神経麻痺になると、前鋸筋の麻痺により、肩甲骨が浮き出てしまう「翼状肩甲(よくじょうけんこう)」という状態になることがあります。

長胸神経麻痺の症状

長胸神経麻痺の主な症状は以下の通りです。

運動麻痺

  • 翼状肩甲(Winged scapula): 肩甲骨が胸郭から浮き出てしまう状態です。腕を前方や上方へ動かす際に、肩甲骨が不安定になり、肩の動きに制限が生じます。
  • 肩の挙上困難: 腕を上げることが難しくなります。特に、肩をすくめるような動作が困難になります。

感覚麻痺

  • 肩甲骨周囲のしびれや違和感: 長胸神経は、肩甲骨周囲の感覚も支配しているため、麻痺が起こると、肩甲骨周囲にしびれや違和感を感じることがあります。

その他の症状

  • 肩の痛み:肩甲骨の不安定性や周辺の筋肉の過緊張によって、肩に痛みを感じる場合があります。
  • 肩こり:肩甲骨周囲の筋肉が過剰に緊張することで、肩こりを引き起こすことがあります。
  • 疲れやすい:肩甲骨の動きが悪くなることで、肩や腕の筋肉が疲れやすくなります。

長胸神経麻痺の原因

長胸神経麻痺は、様々な原因によって引き起こされます。主な原因は以下の通りです。

外傷

  • 肩への打撲や脱臼:肩への強い衝撃や脱臼によって、長胸神経が損傷することがあります。
  • スポーツ中のケガ:ラグビーや柔道などのコンタクトスポーツで、肩を強くぶつけることで、長胸神経が損傷することがあります。

圧迫

  • 鎖骨骨折や肋骨骨折:鎖骨や肋骨が骨折すると、その断片が長胸神経を圧迫することがあります。
  • 腫瘍:長胸神経周辺に腫瘍ができることで、神経が圧迫されることがあります。
  • リュックサックなどによる圧迫:重いリュックサックを長時間背負うことで、長胸神経が圧迫されることがあります。

その他

  • ウイルス感染:帯状疱疹などのウイルス感染によって、長胸神経が障害されることがあります。
  • 手術:胸部や腋窩(わきの下)の手術で、長胸神経が損傷することがあります。
  • 原因不明:原因が特定できない特発性長胸神経麻痺もあります。

長胸神経麻痺の診断

長胸神経麻痺は、以下の方法で診断されます。

  • 問診:医師が、症状の出現時期や痛みの程度、日常生活での動作や習慣などを詳しく聞きます。
  • 視診:医師が、肩甲骨の突出や肩の動きの異常などを確認します。
  • 触診:医師が、肩甲骨周囲の筋肉の緊張や圧痛などを確認します。
  • 筋電図検査:筋肉の電気活動を測定し、神経や筋肉の障害の程度を評価します。
  • 画像検査:X線検査やMRI検査を行い、骨や関節の異常、腫瘍の有無などを確認します。

長胸神経麻痺の改善策

長胸神経麻痺の治療法は、原因や症状の程度によって異なりますが、主な改善策は以下の通りです。

保存療法

  • 安静:肩への負担を減らすために、安静にすることが大切です。
  • 薬物療法:ビタミンB12製剤や消炎鎮痛剤などが処方されることがあります。
  • 理学療法:ストレッチや筋力トレーニング、電気療法などを行います。
  • 装具療法:肩甲骨を固定する装具を装着することで、肩甲骨の安定性を高め、症状を改善することができます。

手術療法

  • 保存療法で効果が得られない場合や、神経の圧迫が強い場合は、手術が行われることがあります。
  • 神経剥離術や神経移植術などが行われます。

日常生活での注意点

長胸神経麻痺の予防や改善のためには、以下の点に注意しましょう。

  • 肩への負担を減らす:重い荷物を持つことや、肩を酷使する動作は避けましょう。
  • 正しい姿勢を意識する:猫背は、肩甲骨の位置を悪くし、長胸神経を圧迫する原因となるため、正しい姿勢を心がけましょう。
  • 適度な運動:肩甲骨周囲の筋肉を強化することで、肩甲骨の安定性を高めることができます。
  • ストレッチ:肩甲骨周囲の筋肉をストレッチすることで、筋肉の緊張をほぐし、血行を促進することができます。

当院では、長胸神経麻痺の原因を特定し、症状に合わせた適切な施術を行います。お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。