足の指が曲がったまま伸びない、靴に当たって痛い、タコや魚の目ができやすい…そんな悩みはありませんか?それは、「槌指(マレット指、ハンマートゥ)」かもしれません。槌指は、足の指の関節が変形し、ハンマーのように曲がってしまう状態を指します。
今回は、槌指について詳しく解説し、その原因、症状、そして改善策をご紹介します。槌指は、適切なケアと治療で改善できる可能性があります。一緒に正しい知識を身につけ、足のトラブルを解消しましょう。
槌指(マレット指、ハンマートゥ)とは?
槌指とは、足の指の関節が変形し、指先がハンマーのように曲がってしまう状態を指します。医学的には「マレットトゥ」や「ハンマートゥ」とも呼ばれます。
足の指には、それぞれ3つの関節がありますが、槌指は、主に第2関節が曲がったまま伸びなくなることで起こります。初期は、指を伸ばそうとすると痛みを感じますが、進行すると関節が固まってしまい、自力で指を伸ばせなくなることもあります。
槌指は、外反母趾や偏平足などの足のトラブルと併発することも多く、放置すると痛みや変形が悪化し、歩行にも支障をきたす可能性があります。
槌指(マレット指、ハンマートゥ)の症状
槌指の症状は、変形の程度や進行度合いによって異なりますが、代表的な症状は以下の通りです。
- 足の指が曲がったまま伸びない:槌指の最も特徴的な症状です。特に、第2関節が曲がったままになり、指先が地面に近づきます。
- 足の指の付け根が痛い:曲がった指が靴に当たったり、圧迫されたりすることで、指の付け根に痛みを感じることがあります。
- 足の指の関節が腫れている:関節に炎症が起こると、腫れが生じることがあります。
- 足の指の関節が赤くなる:炎症によって、関節が赤くなることがあります。
- 靴を履くと痛い:曲がった指が靴に当たって痛みを感じることがあります。
- タコや魚の目ができやすい:曲がった指が靴に擦れることで、タコや魚の目ができやすくなります。
これらの症状は、見た目の問題だけでなく、痛みや歩行の妨げになることもあります。
槌指(マレット指、ハンマートゥ)の原因
槌指は、様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられていますが、主な原因は以下の通りです。
足に合わない靴
- ハイヒールや先の細い靴:つま先が細い靴は、足の指を圧迫し、指が変形する原因となります。
- サイズが小さい靴:足の指が窮屈になることで、指が変形する原因となります。
遺伝
- 家族に槌指の人がいる場合、発症リスクが高まります。
加齢
- 加齢とともに、足の筋肉や靭帯が衰え、指を支える力が弱まることで、槌指が起こりやすくなります。
歩き方の癖
- 浮き指:指が地面から浮いている状態の浮き指は、指に負担をかけ、槌指のリスクを高めます。
- 足指を使わない歩き方:足指を使わずにかかとから着地する歩き方は、指に負担をかけ、槌指のリスクを高めます。
その他
- 偏平足:偏平足は、足のアーチが低下している状態で、槌指のリスクを高めることがあります。
- 外反母趾:親指が外側に曲がっている外反母趾は、他の指が変形する原因となることがあります。
- 神経疾患:一部の神経疾患(脳卒中、多発性硬化症など)によって、槌指が起こることがあります。
槌指(マレット指、ハンマートゥ)の診断
槌指は、以下の方法で診断されます。
- 視診:医師が、足の指の曲がり具合や変形、皮膚の状態などを確認します。
- 触診:医師が、指の関節の痛みや腫れ、圧痛などを確認します。
- X線検査:足の骨の変形や関節の状態を確認するために、X線検査が行われることがあります。
槌指(マレット指、ハンマートゥ)の改善策
槌指の治療法は、変形の程度や症状によって異なりますが、主な改善策は以下の通りです。
保存療法
- 靴の選び方を変える:つま先の広い靴や、ヒールが低い靴を選び、足の指を圧迫しないようにしましょう。
- インソール療法:足底板(インソール)を使用することで、足のアーチをサポートし、指への負担を軽減することができます。
- 足指のストレッチや体操:足指を動かすストレッチや体操は、指の柔軟性を高め、変形の進行を予防する効果があります。
- 足指パッド:指と指の間にパッドを入れることで、指が重なるのを防ぎ、痛みを軽減することができます。
- テーピング:テーピングで指を固定することで、痛みを軽減し、変形の進行を予防することができます。
手術療法
- 保存療法で効果が得られない場合や、変形が進行している場合に検討されます。
- 指の骨を切ったり、関節を固定したりする手術が行われます。
日常生活での注意点
槌指の予防や改善のためには、以下の点に注意しましょう。
- 足に合った靴を選ぶ:つま先の広い靴や、ヒールが低い靴を選び、足の指を圧迫しないようにしましょう。
- 足指を意識して使う:足指を意識的に使い、歩く際には足指で地面を蹴り出すようにしましょう。
- 足指のストレッチや体操を習慣にする:足指を動かすストレッチや体操は、指の柔軟性を高め、変形の進行を予防する効果があります。
- 体重管理:体重が増えると足の裏にかかる負担が増えるため、適正体重を維持しましょう。
当院では、槌指の原因を特定し、症状に合わせた適切な施術を行います。お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。