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バスケでの足首の捻挫の対策とは?

バスケットボールは、スピード感あふれる展開と激しいボディコンタクトが魅力のスポーツですが、ジャンプや急な方向転換が多いため、足首の捻挫を起こしやすい競技の一つです。「ちょっと捻っただけ」と軽く考えがちですが、適切な処置や予防を怠ると、痛みが長引いたり、何度も繰り返したりする「クセ」になってしまうことも。最悪の場合、選手生命に影響を及ぼす可能性もゼロではありません。

この記事では、バスケットボールを始めたばかりの方や、お子さんがバスケットボールをしている保護者の方に向けて、足首捻挫の原因から、万が一捻挫してしまった場合の応急処置、そして最も重要な予防策や再発防止のためのリハビリテーションについて、初心者にもわかりやすく解説します。正しい知識を身につけ、ケガなくバスケットボールを楽しみましょう。

なぜバスケットボールで足首を捻挫しやすいのか?

バスケットボールの動きには、足首に大きな負担がかかる要素が多く含まれています。具体的にどのような状況で捻挫が起こりやすいのか見ていきましょう。

  • ジャンプからの着地時のアクシデント:
    • シュートやリバウンド、ブロックなどでジャンプし、着地する際にバランスを崩したり、不適切な体勢で着地したりすると、足首を捻りやすくなります。
    • 特に多いのが、他のプレーヤーの足の上に着地してしまう「踏みつけ」による捻挫です。これは自分では避けられないことも多く、重症化しやすいケースの一つです。
  • 急な方向転換(ストップ&ゴー、カッティング):
    • バスケットボールは、攻守が目まぐるしく入れ替わり、ドリブルで相手を抜くため、あるいはディフェンスで相手についていくために、急なストップや方向転換(カッティング)を繰り返します。このとき、足首には大きなねじれの力が加わり、捻挫のリスクが高まります。
  • 接触プレーによるもの:
    • リバウンド争いやルーズボールの奪い合いなど、選手同士が激しく接触するプレーの中でも、不意に足元が不安定になり、足首を捻ることがあります。
  • コートの床の状態:
    • 体育館の床が滑りやすかったり、逆にグリップが効きすぎたり、あるいは凹凸があったりする場合も、足首の捻挫を引き起こす間接的な原因となり得ます。
  • 不適切なシューズの選択や履き方:
    • サイズが合わないシューズ、足首のサポート性が低いシューズ、クッション性やグリップ力が劣化したシューズなどを使用していると、足首を保護できず、捻挫のリスクを高めます。また、靴紐をしっかり締めていないなど、正しい履き方ができていない場合も同様です。

これらの要因が単独で、あるいは複合的に絡み合うことで、バスケットボールにおける足首の捻挫は発生します。

足首の捻挫とは?種類と症状を理解しよう

「捻挫」と一言で言っても、その状態や重症度は様々です。まずは足首の構造と、捻挫の種類、主な症状について基本的な知識を押さえておきましょう。

足首の構造と靭帯の役割

足首の関節は、主に脛骨(すねの内側の太い骨)、腓骨(すねの外側の細い骨)、そして距骨(足首の最も上にある骨)という3つの骨で構成されています。これらの骨同士をつなぎとめ、関節がグラグラしないように安定させているのが「靭帯(じんたい)」という強靭な線維性の結合組織です。

足首の靭帯は、外側(外くるぶし周辺)、内側(内くるぶし周辺)、そして脛骨と腓骨をつなぐ前方・後方の靭帯など、複数の靭帯が複雑に配置され、足首の安定性を保っています。

捻挫の種類

捻挫は、足首が許容範囲を超えて強く捻られることで、これらの靭帯や関節包(関節を包む袋状の組織)が損傷するケガです。足首の捻り方によって、主に以下の2つのタイプがあります。

  • 内反捻挫(ないはんねんざ): 足の裏が内側を向くように(つまり、足首を内側に捻るように)して起こる捻挫です。これが最も頻度が高く、足首の外側の靭帯(主に前距腓靭帯、踵腓靭帯など)を損傷します。バスケットボールでの捻挫の多くはこのタイプです。
  • 外反捻挫(がいはんねんざ): 足の裏が外側を向くように(つまり、足首を外側に捻るように)して起こる稀なタイプの捻挫です。足首の内側の靭帯(三角靭帯など)を損傷します。

また、靭帯の損傷の程度によって、捻挫は以下のように分類されます。

  • I度(軽症): 靭帯が一時的に伸びた状態です。靭帯の線維に微細な断裂はあるものの、大きな断裂はありません。痛みや腫れは比較的軽く、関節の不安定性もほとんどありません。
  • II度(中等症): 靭帯が部分的に断裂した状態です。痛みや腫れがはっきりと見られ、内出血による皮膚の変色(青あざ)を伴うこともあります。押すと強い痛みがあり、関節にやや不安定感が出ることがあります。
  • III度(重症): 靭帯が完全に断裂した状態です。激しい痛みと著しい腫れ、広範囲な内出血が見られます。関節の不安定性が明らかで、体重をかけることが困難になる場合が多いです。場合によっては手術が必要になることもあります。

主な症状

足首を捻挫すると、以下のような症状が現れます。

  • 痛み:
    • 受傷直後から強い痛みを感じます。
    • 損傷した靭帯の部分を押すと特に痛む「圧痛(あっつう)」があります。
    • 体重をかけたり、足首を動かしたりすると痛みが強くなる「運動時痛」が見られます。
  • 腫れ(腫脹:しゅちょう):
    • 炎症反応により、患部が腫れてきます。通常、受傷後数時間で顕著になります。
    • 内出血を伴う場合は、皮膚が紫色や青色に変色します。
  • 熱感:
    • 炎症により、患部が熱っぽく感じられます。
  • 可動域制限:
    • 痛みや腫れのために、足首を動かせる範囲が狭くなります。
  • 不安定感(グラグラする感じ):
    • 特にII度以上の捻挫では、靭帯による関節の固定性が低下し、足首がグラグラするような不安定感を感じることがあります。歩行時や運動時に「足首が抜けそう」「力が入らない」といった感覚です。

これらの症状の程度は、捻挫の重症度によって異なります。

捻挫してしまったら?すぐにやるべき応急処置「RICE処置」

もしバスケットボールのプレー中に足首を捻挫してしまったら、その後の回復を左右する非常に重要なのが「応急処置」です。医療機関を受診するまでの間、損傷の悪化を防ぎ、痛みや腫れを最小限に抑えるために、**「RICE処置(ライスしょち)」**を基本として行います。

RICEとは、以下の4つの処置の頭文字をとったものです。

  • R = Rest(安静):
    • 目的: 損傷した部位を動かさないことで、さらなる悪化を防ぎ、回復を促します。
    • 方法: プレーを直ちに中止し、患部に体重をかけないようにします。必要であれば、松葉杖を使用したり、人に担いでもらったりして安全な場所へ移動します。無理に動かしたり、我慢してプレーを続けたりするのは絶対に避けましょう。
  • I = Ice(冷却):
    • 目的: 患部を冷やすことで、炎症や内出血、腫れを抑え、痛みを軽減します。
    • 方法: ビニール袋に氷と少量の水を入れ(氷嚢やアイスパックでも可)、患部に直接当てず、タオルやアンダーラップなどで包んでから当てます。1回15~20分程度冷やし、感覚がなくなったら一旦外し、また痛みが戻ってきたら冷やす、というのを繰り返します。受傷後24~72時間程度は、継続的に行うのが効果的です。凍傷に注意し、冷やしすぎないようにしましょう。
  • C = Compression(圧迫):
    • 目的: 患部を適度に圧迫することで、内出血や腫れが広がるのを防ぎます。
    • 方法: 弾性包帯やテーピング用テープ、サポーターなどを使って、患部を中心に適度な圧力をかけて巻きます。きつく巻きすぎると血行が悪くなり、逆効果になるので注意が必要です。指先などが冷たくなったり、しびれたりしないか確認しながら行いましょう。腫れが引いてきたら、圧迫の強さを調整します。
  • E = Elevation(挙上):
    • 目的: 患部を心臓より高い位置に保つことで、重力を利用して血液やリンパ液が患部に溜まるのを防ぎ、腫れを軽減します。
    • 方法: 座っているときや横になっているときに、足の下にクッションや台などを置いて、足首を心臓より高く上げます。寝るときも同様に、足元を高くして寝ると効果的です。

RICE処置の注意点と医療機関受診の目安

  • RICE処置はあくまで応急処置であり、治療ではありません。
  • 冷却は長時間連続して行うのではなく、断続的に行います。
  • 圧迫はきつすぎないように注意し、定期的に緩めて血行を確認します。
  • 自己判断で「軽い捻挫だろう」と放置せず、できるだけ早く医療機関(整形外科など)を受診することが重要です。

医療機関を受診すべき目安:

  • 痛みが非常に強い、または我慢できない。
  • みるみるうちに腫れてきた、または内出血がひどい。
  • 体重をかけることが全くできない。
  • 足首が明らかに不安定(グラグラする)。
  • 過去にも捻挫を繰り返している。
  • 応急処置をしても症状が改善しない、または悪化する。

特に、骨折や靭帯の完全断裂の可能性も否定できないため、上記のような場合は速やかに専門医の診察を受けましょう。

医療機関での診断と治療

医療機関では、まず医師による問診(いつ、どこで、どのようにして捻挫したかなど)と、患部の状態を詳しく見る触診が行われます。その後、必要に応じて以下のような検査が行われ、捻挫の程度や他の損傷(骨折など)の有無が診断されます。

  • レントゲン(X線)検査: 骨の異常(骨折や骨の剥離など)がないかを確認するために行われます。靭帯そのものはレントゲンには写りませんが、骨折の合併を見逃さないために重要です。ストレスレントゲンといって、足首に特定の方向に力を加えながら撮影し、関節の不安定性を評価することもあります。
  • MRI検査: 靭帯や軟骨、腱などの軟部組織の状態を詳しく見ることができる検査です。靭帯の断裂の程度や範囲、他の軟部組織の損傷を正確に把握するのに非常に有効です。ただし、すぐに行われるとは限らず、症状やレントゲン所見から必要と判断された場合に行われます。
  • 超音波(エコー)検査: MRIと同様に靭帯や軟部組織の状態をリアルタイムで観察できる検査です。簡便に行えるため、整形外科や一部の整骨院でも用いられることがあります。

これらの検査結果に基づいて、捻挫の重症度が診断され、治療方針が決定されます。

治療法

足首捻挫の治療は、そのほとんどが保存療法(手術をしない治療法)で行われます。

  • 保存療法:
    • 固定: 損傷した靭帯が修復されるまで、患部を安静に保つために固定を行います。
      • 軽症(I度): テーピングやサポーターで固定し、日常生活での注意を守りながら徐々に動かしていきます。
      • 中等症(II度): ギプスシーネ(半周のギプス)や取り外し可能な装具(ブレース)などで2~3週間程度固定することが多いです。松葉杖が必要になることもあります。
      • 重症(III度): ギプスで3~4週間程度のしっかりとした固定が必要となることがあります。
    • 投薬: 痛みが強い場合には、痛み止め(内服薬や外用薬の湿布・塗り薬)が処方されます。
    • リハビリテーション: 固定期間が終了したら、関節の動きを取り戻すための可動域訓練、筋力トレーニング、バランストレーニングなどを段階的に行います(詳細は後述)。
  • 手術療法:以下のような場合に手術が検討されることがあります。
    • 靭帯が完全に断裂し、関節の不安定性が非常に強い場合(特に若年者やスポーツ選手で、高い活動レベルへの復帰を望む場合)。
    • 保存療法を十分に行っても、痛みや不安定感が改善しない慢性的な足首の不安定症。
    • 骨片(骨のかけら)が関節内に遊離している場合。 手術では、断裂した靭帯を縫合したり、他の組織を使って再建したりします。手術後もリハビリテーションが不可欠です。

整骨院・接骨院でのアプローチ

整骨院や接骨院(柔道整復師が施術を行う施設)でも、足首捻挫の施術を受けることができます。ただし、骨折の疑いがある場合や重症度の高い捻挫の場合は、まず整形外科で医師の診断を受けることが優先されます。

整骨院では、以下のようなアプローチが行われることが一般的です。

  • 応急処置: RICE処置に基づいた冷却、圧迫、固定など。
  • 物理療法: 電気治療、超音波治療、温熱療法(急性期を除く)などで、痛みや炎症を和らげ、組織の修復を促します。
  • 手技療法: 患部周辺の筋肉の緊張を和らげるマッサージや、関節の動きを改善するためのモビライゼーションなど。
  • テーピング: 患部の固定や保護、再発予防のために行います。
  • リハビリテーション・運動療法: 筋力回復やバランス能力向上のためのトレーニング指導、日常生活での注意点のアドバイスなど。

整形外科と連携を取りながら、リハビリテーションを中心にサポートしてくれる整骨院もあります。

再発させない!足首捻挫の予防策【最重要】

足首の捻挫は、一度経験すると再発しやすいケガの一つです。靭帯が伸びたり緩んだりして関節の安定性が低下するため、少しのことで再び捻ってしまうことがあります。だからこそ、予防が何よりも重要です。日頃から以下の点に注意し、捻挫しにくい足首を作りましょう。

ウォーミングアップの徹底

練習や試合前には、必ず足首を含めた全身のウォーミングアップを入念に行いましょう。筋肉や関節を温め、柔軟性を高めることで、急な動きに対応できる状態を作ります。

  • 足首周りの筋肉を温める運動:
    • 足首回し: 座った状態やつま先立ちで、足首を内外にゆっくりと大きく回します。各10~15回程度。
    • カーフレイズ(つま先立ち): 両足または片足で、かかとをゆっくりと上げ下げします。10~15回を2~3セット。
    • 足指の運動: 足の指でグー・パーを繰り返したり、タオルを掴んで引き寄せたりする運動も効果的です。
  • バランスエクササイズ:
    • 片足立ち: 目を開けた状態から始め、慣れてきたら目を閉じて行ったり、不安定なクッションの上で行ったりすると、バランス能力が向上します。30秒~1分程度キープ。
  • アジリティドリル(俊敏性を高める運動):
    • ラダートレーニングやミニハードルを使ったステップワークなどで、素早いフットワークと体のコントロール能力を高めます。これは、プレー中の急な動きに対応するために役立ちます。

適切なバスケットボールシューズの選択

自分の足に合った、機能性の高いバスケットボールシューズを選ぶことは、足首捻挫の予防に非常に効果的です。

  • 足首のサポート性:
    • ハイカットやミドルカットのシューズ: 足首を覆う高さがあり、安定性を高めてくれます。特に捻挫の経験がある人や、足首に不安がある人におすすめです。ローカットのシューズは軽量で動きやすいメリットがありますが、足首のサポート性は劣ります。
  • クッション性: ジャンプの着地時の衝撃を吸収し、足首や膝への負担を軽減します。ミッドソールの素材や構造を確認しましょう。
  • グリップ力: 体育館の床をしっかりと掴み、滑りにくくすることで、急なストップや方向転換時の安定性を高めます。アウトソールのパターンや素材が重要です。
  • サイズとフィット感:
    • 必ず両足で試し履きをし、つま先に少し余裕があり(1cm程度)、かかとがしっかりとフィットするものを選びます。
    • 横幅や甲の高さも自分の足に合っているか確認しましょう。きつすぎたり緩すぎたりすると、靴の中で足がずれ、捻挫のリスクを高めます。
    • 靴紐は、プレー前に毎回しっかりと締め直し、足とシューズを一体化させることが大切です。

古くなってクッション性やグリップ力が低下したシューズは、早めに買い替えましょう。

テーピングやサポーターの活用

足首の不安定性を補強し、捻挫を予防・再発防止するために、テーピングやサポーターが有効です。

  • テーピング:
    • 伸縮性のないホワイトテープや、伸縮性のあるキネシオロジーテープなどを使用し、足首の関節の動きを適切に制限したり、筋肉の動きをサポートしたりします。
    • 目的: 関節の固定、可動域の制限、靭帯の補強、固有受容性感覚の向上など。
    • 主な巻き方: スターアップ(あぶみのような形)、ホースシュー(U字型)、フィギュアエイト(8の字)などを組み合わせて巻きます。
    • 注意点: 正しい巻き方をしないと効果がないばかりか、血行障害などを起こす可能性もあります。最初はトレーナーや専門家(医師、柔道整復師など)に指導してもらうのが理想です。
  • サポーター:
    • 手軽に装着でき、ある程度のサポート効果が得られます。様々な種類があり、素材や形状、固定力によって選びます。
    • 種類: ソックスタイプ、ストラップタイプ、ステー(支柱)入りタイプなど。
    • 選び方: 自分の足首の状態(軽度の不安感か、しっかり固定したいかなど)や、求めるサポートレベルに合わせて選びましょう。試着してフィット感を確認することが大切です。
    • 注意点: サポーターに頼りすぎると、足首本来の筋力が低下する可能性も指摘されています。筋力トレーニングと併用し、必要な場面で活用するのが良いでしょう。

テーピングやサポーターは、あくまで補助的な手段です。これらに頼るだけでなく、後述する筋力トレーニングやバランストレーニングで、足首自体の機能を高めることが最も重要です。

足首周りの筋力トレーニング

足首を支える筋肉を強化することで、関節の安定性を高め、捻挫しにくい強い足首を作ることができます。

  • 足首を動かす筋肉の強化:
    • 底屈(足首を下に伸ばす): カーフレイズ
    • 背屈(つま先を上げる): チューブを足先にかけ、抵抗に抗してつま先を手前に引く。
    • 内反(足裏を内側に向ける): チューブを足の内側にかけ、抵抗に抗して足裏を内側に向ける。
    • 外反(足裏を外側に向ける): チューブを足の外側にかけ、抵抗に抗して足裏を外側に向ける。 これらは、トレーニングチューブを使うと効果的に行えます。各種目10~15回を2~3セット、週に数回行いましょう。
  • タオルギャザー:床に敷いたタオルの端に足を置き、足の指だけでタオルを手繰り寄せる運動です。足裏の筋肉や足指の筋力を鍛えます。

バランストレーニング・固有受容性感覚トレーニング

バランス能力を高め、足首が不安定な状態になったときに素早く体勢を立て直す能力(固有受容性感覚)を養うことは、捻挫予防に非常に重要です。固有受容性感覚とは、自分の体の位置や動き、力の入れ具合などを感じるセンサーのようなものです。この感覚が鋭いと、足首が捻じれそうになった瞬間に、無意識的に筋肉が反応して保護しようとします。

  • 片足立ちのバリエーション:
    • 目を閉じて行う。
    • 頭を左右に振ったり、ボールをパスし合ったりしながら行う。
    • 不安定な場所(クッション、バランスディスク、バランスボードなど)の上で行う。
    • 片足でスクワットを行う。
  • ジャンプからの着地練習:
    • 低い台からのジャンプ着地や、連続ジャンプなどで、両足または片足で正確かつ安定して着地する練習をします。
    • 着地時に膝とつま先が同じ方向を向き、足首、膝、股関節をバランスよく使って衝撃を吸収する意識を持ちましょう。

これらのトレーニングは、地道ですが継続することで効果が現れます。

ストレッチとクールダウン

練習や試合の前後には、足首周りを中心としたストレッチと、プレー後のクールダウンを欠かさず行いましょう。

  • ストレッチ:
    • ふくらはぎ(腓腹筋、ヒラメ筋)、アキレス腱、足首の前側や側面などを、反動をつけずにゆっくりと伸ばします。各20~30秒程度保持。
    • 筋肉の柔軟性を高めることで、関節の可動域を確保し、急な動きにも対応しやすくなります。
  • クールダウン:
    • 軽いジョギングやウォーキングで徐々に心拍数を落とし、その後ストレッチを行います。
    • プレーで特に負担のかかった足首は、アイシング(15~20分程度)を行うと、炎症や疲労の蓄積を抑えるのに効果的です。

コートの状態確認と注意

プレー前には、コートの床が滑りやすくないか、凹凸や障害物がないかなどを確認する習慣をつけましょう。もし危険な箇所があれば、事前に取り除くか、避けてプレーするようにします。

疲労の管理と十分な休息

疲労が蓄積すると、集中力や判断力が低下し、体のコントロールも難しくなるため、ケガのリスクが高まります。

  • 十分な睡眠時間を確保する。
  • バランスの取れた食事で、体の回復に必要な栄養を摂取する。
  • オーバートレーニングにならないよう、練習量や強度を適切に管理し、計画的に休息日を設ける。

体のサインに耳を傾け、無理をしないことが大切です。

段階的なリハビリテーションと競技復帰への道

万が一、足首を捻挫してしまった場合、焦らずに段階的なリハビリテーションを行うことが、完全な回復と再発防止、そしてスムーズな競技復帰への鍵となります。医師や理学療法士、トレーナーなどの専門家の指導のもと、慎重に進めましょう。

リハビリテーションの段階

リハビリテーションは、一般的に以下のような段階で進められます。各段階への移行は、痛みや腫れの具合、関節の可動域、筋力などを評価しながら判断されます。

  • 第1段階:炎症と痛みのコントロール、可動域訓練(急性期~固定除去直後)
    • RICE処置の継続。
    • 痛みのない範囲で、足首をゆっくりと上下左右に動かす自動運動や、手で補助しながら動かす他動運動を開始します(例:アルファベットを足で描くなど)。
    • 目標:腫れと痛みを最小限に抑え、関節が固まってしまう(拘縮:こうしゅく)のを防ぐ。
  • 第2段階:筋力回復訓練(痛みが軽減し、可動域がある程度回復したら)
    • トレーニングチューブを使った足首の底屈、背屈、内反、外反運動。
    • タオルギャザー、カーフレイズ(両足から始め、徐々に片足へ)。
    • 体重をかけない状態での足首周りの筋力トレーニング。
    • 目標:低下した足首周りの筋力を回復させる。
  • 第3段階:バランストレーニング、固有受容性感覚訓練の強化
    • 片足立ち(様々なバリエーション)。
    • バランスディスクやバランスボード上でのエクササイズ。
    • 軽いスクワットやランジ。
    • 目標:足首の安定性とバランス能力、固有受容性感覚を向上させる。
  • 第4段階:スポーツ特有の動きの準備(ジョギング、ランニング、ジャンプなど)
    • 軽いジョギングから始め、徐々にスピードと距離を伸ばす。
    • 直線的なランニング、方向転換を伴うランニング。
    • 両足での軽いジャンプ、片足でのホッピング。
    • 目標:バスケットボールに必要な基本的な動きに体を慣らしていく。
  • 第5段階:スポーツ特有のドリル、対人練習への参加
    • カッティング、ストップ&ゴー、サイドステップなどのアジリティドリル。
    • ボールを使った練習(ドリブル、パス、シュートなど)。
    • 徐々に接触プレーのある練習に参加。
    • 目標:実践的な動きの中で、足首が問題なく機能するかを確認する。

競技復帰の目安と注意点

  • 痛みがなく、足首の可動域や筋力が受傷していない側と同程度まで回復している。
  • バランステストやジャンプテストなどで、十分な安定性と機能が確認できる。
  • バスケットボールの全てのプレー(ダッシュ、ジャンプ、ストップ、方向転換など)を不安なく行える。
  • 医師やトレーナーから競技復帰の許可が出ている。

注意点:

  • 焦りは禁物です。 完全に治癒していない状態で無理に復帰すると、再発のリスクが非常に高くなります。
  • 復帰後も、しばらくはテーピングやサポーターを使用したり、練習量を調整したりするなど、慎重に進めることが大切です。
  • 少しでも痛みや違和感を感じたら、すぐに練習を中止し、専門家に相談しましょう。

まとめ:長くバスケットボールを楽しむために

足首の捻挫は、バスケットボール選手にとって避けては通れないケガの一つかもしれませんが、正しい知識を持ち、適切な対策を講じることで、そのリスクを大幅に減らすことができます。

最も重要なのは**「予防」**です。日頃からのウォーミングアップ、適切なシューズ選び、筋力トレーニング、バランストレーニング、そしてストレッチやクールダウンを習慣化しましょう。

もし捻挫してしまった場合は、速やかなRICE処置早期の医療機関受診が鉄則です。そして、専門家の指導のもと、焦らず段階的なリハビリテーションに取り組み、徹底した再発予防策を講じることが、長く安全にバスケットボールを楽しむための秘訣です。

この記事が、皆さんのバスケットボールライフの一助となれば幸いです。ケガなく、最高のパフォーマンスを目指しましょう!

この記事を監修
整骨院SAPIENSブログ

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