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腰痛に効果的な市販薬と漢方薬、選び方のポイント

はじめに:「今すぐこの痛みを…」薬棚の前で、途方に暮れていませんか?

「ぎっくり腰で、一歩も動けない…」

「長年の腰痛が、今日は特にひどい…」

「明日は大事な仕事があるのに、このままではまずい…」

そんな切実な思いで、ドラッグストアの薬棚の前に立った時、ずらりと並んだ無数の腰痛薬を前に、「一体、どれを選べばいいの?」と途方に暮れてしまった経験はありませんか。

パッケージには、「速く効く」「痛みの芯まで」「胃にやさしい」といった魅力的な言葉が並び、湿布薬から飲み薬、漢方薬まで、その選択肢は多岐にわたります。

市販薬や漢方薬は、正しく選んで使えば、つらい痛みを乗り切るための、非常に心強い味方となってくれます。しかし、その一方で、ご自身の症状や体質に合わないものを選んでしまうと、十分な効果が得られないばかりか、思わぬ副作用を招いてしまう可能性もゼロではありません。

この記事は、そんな「薬選びの迷子」になっているあなたのために、私たち整骨院という体の専門家が、腰痛に使われる薬の種類とその働きを整理し、あなたの症状に合った「賢い選択」をするための知識を提供する、総合ガイドです。

西洋薬と東洋医学、それぞれの考え方から、具体的な成分や漢方薬の種類まで、分かりやすく解説していきます。

この記事を読んで、薬との正しい付き合い方を学び、つらい痛みを乗り切るための一助としてください。

【この記事を読む上での最も重要なお約束】

この記事は、腰痛薬に関する情報提供を目的としています。特定の製品を推奨するものではありません。市販薬や漢方薬の購入・使用に際しては、自己判断せず、必ず医師、薬剤師、または登録販売者にご相談ください。ご自身の持病やアレルギー、他に服用している薬などを正確に伝え、専門家のアドバイスに従ってください。

第1章:市販薬を使いこなす!「外用薬」と「内服薬」の正しい選び方

ドラッグストアなどで手に入る市販薬は、主に西洋医学の考え方に基づいています。そのアプローチは、痛みの原因となっている物質(プロスタグランジンなど)の生成をブロックすることで、炎症や痛みを直接的に抑える「対症療法」が中心です。

市販の腰痛薬は、大きく分けて「外用薬(貼る・塗るタイプ)」と「内服薬(飲むタイプ)」の2種類があります。

A. 外用薬(貼る・塗るタイプ)- 痛む場所に直接アプローチ

皮膚から成分を吸収させ、痛む場所に直接作用させるため、全身への影響が少なく、副作用のリスクが比較的低いのが特徴です。

① 湿布薬(パップ剤・テープ剤)

最もポピュラーな外用薬ですが、実は「冷湿布」と「温湿布」では、使うべきタイミングが全く異なります。

  • 「冷湿布」を使うべき時:ぎっくり腰や、スポーツで腰を痛めた直後など、「急性の痛み」に。
    • 目的:患部で炎症が起き、熱を持っている状態を冷やし、炎症と痛みを鎮めることが目的です。
    • 特徴:メンソールやカンフルといった成分が含まれており、スーッとした清涼感があります。鎮痛消炎成分(後述)が、炎症を抑えます。
    • 注意点:慢性的な腰痛で、血行不良や冷えがある場合に使うと、かえって筋肉が硬くなり、症状が悪化することがあります。
  • 「温湿布」を使うべき時:長年の腰痛や、冷えると痛む「慢性の痛み」に。
    • 目的:患部を温めて血管を広げ、血行を促進することで、筋肉の緊張を和らげ、痛みを緩和させることが目的です。
    • 特徴:カプサイシン(トウガラシの成分)などが含まれており、じんわりとした温かさを感じます。
    • 注意点:ぎっくり腰などの急性期に使うと、炎症(火事)に油を注ぐことになり、痛みが激増する危険性があります。絶対に使用しないでください。

また、湿布には形状の違いもあります。

  • パップ剤:白くて厚みがあり、水分を多く含んでいて、ぷるぷるとした感触。冷却効果が高く、患部を冷やすのに適していますが、剥がれやすいのが難点。
  • テープ剤:茶色や肌色で薄く、粘着力が強いのが特徴。関節など、よく動かす部分にもフィットして剥がれにくいですが、肌がかぶれやすい方は注意が必要です。

② 塗り薬・貼り薬(ゲル・クリーム・ローション・液剤)

湿布で肌がかぶれてしまう方や、広範囲に塗りたい方、関節など凹凸のある部分に使いたい方に適しています。手軽に使え、貼っているのが目立たないというメリットもあります。

代表的な鎮痛消炎成分

これらの外用薬に含まれる主な有効成分は、「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」と呼ばれるグループのものです。製品によって様々な成分が使われています。

  • インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム:比較的古くからある成分で、鎮痛・抗炎症作用に優れています。
  • ロキソプロフェンナトリウム:医療用から市販薬に転用された成分(スイッチOTC)。皮膚からの吸収が良く、優れた効果が期待できます。

B. 内服薬(飲むタイプ)- 全身に効かせたい、つらい痛みに

外用薬では追いつかないような強い痛みや、体の内側から効かせたい場合には、内服薬が選択肢となります。ただし、全身に作用する分、胃腸への負担などの副作用には、より注意が必要です。

代表的な鎮痛成分

  • ロキソプロフェンナトリウム、イブプロフェン:NSAIDsの代表格。炎症を抑える作用が強く、痛みへの効果もシャープです。ただし、胃の粘膜を荒らす可能性があるため、空腹時を避け、食後に服用するのが原則です。胃を守る成分が一緒に配合された製品もあります。
  • アセトアミノフェン:炎症を抑える作用はマイルドですが、脳の痛みの情報を受け取る部分(痛覚中枢)に働きかけて、痛みを和らげます。NSAIDsに比べて、胃への負担が少なく、空腹時にも服用できるのが特徴です。比較的穏やかな痛みや、NSAIDsで胃が荒れやすい方に適しています。

製品によっては、これらの鎮痛成分に加えて、筋肉の緊張を和らげる成分や、血行を促進するビタミン類、眠くなる成分(鎮静成分)などが配合されているものもあります。パッケージの成分表示をよく確認し、薬剤師さんに相談しましょう。

第2章:漢方薬という選択肢。体質から見直す根本アプローチ

西洋薬が、痛みという「症状」を直接叩くのに対し、漢方薬は、痛みが起こっている「体の状態(体質)」そのものに働きかけ、バランスを整えることで、根本的な改善を目指すという考え方です。

漢方薬の考え方:「証(しょう)」を合わせる

漢方では、同じ「腰痛」という症状でも、その人の体力や体格、冷えの有無、胃腸の状態など、全身の状態(これを「証」と呼びます)によって、使う薬が全く異なります。がっしりした体力のある人(実証)と、華奢で疲れやすい人(虚証)では、処方が変わってくるのです。

そのため、「腰痛に効く」と書かれていても、ご自身の「証」に合っていなければ、効果がないばかりか、かえって体調を崩すこともあります。漢方薬を選ぶ際は、特に専門家のアドバイスが重要になります。

腰痛のタイプ別・代表的な漢方薬

ここでは、腰痛の背景にある体質別に、よく選ばれる代表的な漢方薬をご紹介します。

① 冷え・血行不良タイプ(特に女性に多い)

  • こんな方へ:腰や手足が冷たい、冬場やクーラーで痛みが悪化する、お風呂で温まると楽になる、生理痛が重い。
  • 漢方の考え方:血(けつ)の巡りが悪く、体が冷えている「血虚(けっきょ)」「瘀血(おけつ)」の状態。
  • 代表的な処方例:
    • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):体力があまりなく、冷え性でむくみやすい女性の腰痛によく使われます。
    • 疎経活血湯(そけいかっけつとう):血行を促進し、痛みを取り除く生薬が多く含まれ、比較的体力のある人の関節痛や神経痛に使われます。

② 水分代謝の低下タイプ(むくみやすく、重だるい)

  • こんな方へ:体が重だるい、雨の日や湿気が多い日に調子が悪い、むくみやすい、汗をかきやすい。
  • 漢方の考え方:体の中に余分な「水(すい)」が溜まっている「水滞(すいたい)」の状態。
  • 代表的な処方例:
    • 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):水分代謝を改善し、関節に溜まった余分な水分を取り除くことで、重だるい痛みや腫れを和らげます。

③ 加齢・体力低下タイプ(足腰の衰えを感じる)

  • こんな方へ:足腰に力が入らない、疲れやすい、夜中にトイレに起きることが多い、しびれがある。
  • 漢方の考え方:生命エネルギーの源である「腎(じん)」の働きが衰えている「腎虚(じんきょ)」の状態。
  • 代表的な処方例:
    • 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、八味地黄丸(はちみじおうがん):体を温め、「腎」を補うことで、足腰の衰えからくる腰痛やしびれを改善します。特に脊柱管狭窄症の症状緩和によく用いられます。

第3章:薬を選ぶ前に。必ず確認したい4つのチェックポイント

薬の知識を得た上で、いざ選ぶという段階で、ご自身の状態を客観的にチェックすることが、安全で効果的な薬選びにつながります。

チェック1:あなたの腰痛は「急性」か「慢性」か?

  • 急性(ぎっくり腰など):昨日、重い物を持ってから急に痛くなった、など原因がはっきりしている、動けないほどの激しい痛み。この場合は「冷湿布」が基本です。
  • 慢性(長年の腰痛):いつからか分からない、重だるい痛みが続いている。この場合は「温湿布」や血行を促す薬が選択肢になります。

チェック2:腰以外の「危険なサイン」はないか?

市販薬で様子を見てはいけない、危険な腰痛(レッドフラッグサイン)があります。

  • 足のしびれや麻痺がひどい、力が入らない
  • 尿が出にくい、漏れてしまう
  • じっとしていても痛みが変わらない、夜中に悪化する
  • 発熱や原因不明の体重減少がある これらの症状がある場合は、重篤な病気の可能性もあるため、市販薬に頼らず、直ちに医療機関を受診してください。

チェック3:持病やアレルギー、他に飲んでいる薬はないか?

  • 持病:ぜんそく、胃潰瘍、腎臓病、心臓病などの持病がある方は、NSAIDsの服用ができない場合があります。
  • アレルギー:薬でアレルギー症状(発疹など)を起こした経験はありませんか?
  • 他の薬との飲み合わせ:常用している薬がある場合、成分が重複したり、相互作用を起こしたりする危険性があります。 お薬手帳を持参の上、これらの情報を必ず薬剤師や登録販売者に伝えてください。

チェック4.:妊娠中・授乳中ではないか?

妊娠中や授乳中は、使用できる薬が非常に限られます。自己判断での服用・使用は、絶対にやめてください。必ず、産婦人科医や薬剤師に相談が必要です。

第4章:薬との賢い付き合い方。根本改善のために知っておくべきこと

薬は、つらい痛みを乗り切るための強力な助っ人ですが、その使い方には知っておくべき心構えがあります。

薬はあくまで「サポーター」であり、原因を治すものではない

最も大切なことは、市販薬も漢方薬も、基本的には「対症療法」である、ということです。

薬は、痛みや炎症を一時的に抑えたり、体のバランスを整えて症状を和らげたりはしてくれますが、腰痛の根本原因である「体の歪み」「筋力不足」「悪い生活習慣」そのものを治してくれるわけではありません。

薬は、あくまであなたが根本原因と向き合うための時間を作ってくれる「サポーター」や「杖」のような存在だと考えてください。

痛みが和らいだら、根本改善へのチャンス!

薬の効果で痛みが少しでも楽になったら、それは「治った」のではありません。それは、腰痛スパイラルから抜け出すための、「絶好のチャンス」が訪れた、ということです。

痛みが和らいでいる間に、ぜひ、私たちのような整骨院で体の歪みをチェックしたり、専門家の指導のもとで安全なストレッチやインナーマッスルトレーニングを開始したりしましょう。この期間をどう過ごすかで、あなたの腰の未来は大きく変わります。

ダラダラと使い続けるのは危険信号

市販の痛み止めを、用法・用量を守って1週間ほど使用しても症状が改善しない、あるいは悪化する場合は、何か別の原因が隠れている可能性があります。漫然と薬を使い続けることは、根本的な問題の発見を遅らせるだけでなく、副作用のリスクを高めることにも繋がります。必ず、医療機関や専門家にご相談ください。

まとめ:薬を賢い味方につけ、根本改善への一歩を踏み出そう

今回は、腰痛に効果的な市販薬と漢方薬について、その選び方のポイントを解説しました。

  • 急な痛みには「冷湿布」、長引く痛みには「温湿布」。
  • 飲み薬は、効果の強さや胃への優しさなど、成分の特徴を理解して選ぶ。
  • 漢方薬は、「冷え」「むくみ」「体力低下」など、ご自身の体質に合わせて選ぶことが重要。

そして、何よりも大切なのは、これらの薬はあくまで「つらい時期を乗り越えるための助け」であり、根本的な解決策ではない、と理解することです。薬の力を借りて痛みをコントロールしながら、その間に、ご自身の体の歪みや生活習慣と向き合うこと。それこそが、長年の腰痛地獄から抜け出すための、最も賢明で、確実な道筋なのです。

薬棚の前で迷ったら、一人で悩まず、ぜひそこにいる専門家(薬剤師・登録販売者)に声をかけてください。そして、根本的な改善を目指したいと思ったら、いつでも私たち整骨院の扉を叩いてください。あなたの状態に合わせた、最適な道をご提案させていただきます。

この記事を監修
整骨院SAPIENSブログ

大阪府茨木市、阪急京都線「総持寺駅」から徒歩2分の場所にある【整骨院SAPIENS】が運営するブログです。
当院には、国家資格である「柔道整復師」の資格を持つ経験豊富なスタッフが在籍しブログ記事を監修しています。
来院される皆様の「つらい」を根本から改善し、健康的な生活を送れるよう全力でサポート させていただいております。

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