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子供の肩こり、見過ごしがちなサインと家庭でできるケア

はじめに:「うちの子が肩こり?」その驚きは、大切な気づきの第一歩です

「ママ、なんだか肩が痛い…」

お子さんからそんな言葉をかけられて、「まさか、子供が肩こりなんて」と驚いた経験はありませんか。

かつて、肩こりといえば働き盛りの大人の悩みというイメージでした。しかし、その常識は今、大きく変わりつつあります。スマートフォンやゲーム機の普及、塾通いによる長時間の勉強、運動不足など、現代の子供たちを取り巻く生活環境は、一昔前とは比べ物にならないほど、その小さな体に負担を強いています。

結果として、小学生、場合によっては未就学児でさえも、大人と同じようなつらい肩こりに悩むケースが急増しているのです。

子供は、自分の体の不調を大人と同じように的確な言葉で表現することができません。「肩が凝った」とは言えず、「なんだか気持ち悪い」「疲れた」「頭が痛い」といった、一見すると肩こりとは結びつかないような形でSOSを発していることも少なくないのです。

この記事では、柔道整復師という体の専門家の視点から、なぜ現代の子供たちに肩こりが増えているのか、その背景にある原因を詳しく解説します。そして、最も大切な「親だからこそ気づける、子供の隠れた不調のサイン」を具体的にご紹介。さらに、ご家庭で親子一緒に、楽しく安全に取り組めるケア方法まで、丁寧にお伝えしていきます。

お子さんの健やかな成長を守るために。この記事が、小さな体からのSOSを正しく受け止め、適切なケアへとつなげるための、信頼できるガイドブックとなれば幸いです。

第1章:なぜ今、子供に肩こりが増えているのか?5つの現代的要因

大人の肩こりの原因が、デスクワークやストレスにあるように、子供の肩こりにも、その生活習慣に根差した明確な原因が存在します。まずは、現代の子供たちがどのような負担に晒されているのかを知ることから始めましょう。

1. デジタルデバイスの長時間利用(ゲーム・スマホ・タブレット)

現代の子供の肩こりにおける最大の原因と言っても過言ではないのが、デジタルデバイスとの付き合い方です。小さな画面に集中する時、子供たちは知らず知らずのうちに、体に大きな負担をかける姿勢をとっています。

代表的なのが「スマホ首(ストレートネック)」です。本来、首の骨は緩やかなカーブを描いて重い頭を支えていますが、うつむき姿勢を続けることで、このカーブが失われ、まっすぐになってしまいます。子供の頭は、体重に対する割合で考えると大人よりも重く、うつむくことで首や肩の筋肉にかかる負担は、大人の何倍にもなります。この状態が、首や肩周りの筋肉を常に緊張させ、血行を悪化させてしまうのです。

2. 学習環境の変化と「ランドセル症候群」

塾や習い事に通う子供が増え、学校の授業以外にも、長時間机に向かって座り続ける機会が多くなりました。大人と同じように、同じ姿勢を続けることは筋肉を固まらせ、血流を滞らせる原因となります。

さらに、近年問題視されているのが「ランドセル症候群」です。教科書のページ数増加などに伴い、ランドセルの重量は平均で4キロから5キロ、日によってはそれ以上にもなります。これは、小学校低学年の子供の体重の15%から20%にも相当する重さです。この重い荷物を毎日背負うことで、体は後ろに引っ張られ、バランスを取ろうとして不自然な前傾姿勢になります。この姿勢が、肩や背中、腰の筋肉に過剰な負担をかけ、体の歪みや痛みを引き起こすのです。

3. 深刻な運動不足と、体を支える筋力の低下

公園で遊べる場所の減少、習い事で忙しく遊ぶ時間がない、室内での遊びが主流になるなど、現代の子供たちは体を思いきり動かす機会が減っています。この「運動不足」は、全身の体力低下、特に自分の体を支えるための「体幹」の筋力低下を招きます。

筋肉は、体を動かすためだけでなく、正しい姿勢を維持するための「天然のコルセット」の役割も果たしています。このコルセットが弱いと、重い頭や腕を骨格でうまく支えることができず、首や肩の筋肉だけで無理に支えようとするため、すぐに疲れてしまい、こりや痛みにつながってしまうのです。

4. 子供の世界にもある「精神的なストレス」

ストレスは大人だけの問題ではありません。友人関係の悩み、勉強や成績のプレッシャー、習い事での競争など、子供たちの世界にも様々なストレスが存在します。

大人のストレス性肩こりと同じように、子供もストレスを感じると、自律神経のうち「交感神経(アクセル)」が優位になります。すると、体は無意識に「防御反応」を起こし、肩をすくめ、全身の筋肉を緊張させます。この緊張状態が続くと、血管が収縮して血行が悪くなり、肩こりを引き起こすのです。「なんだかイライラしている」「最近、元気がないな」といった心の状態が、体の不調として現れることは珍しくありません。

5. 視力低下や睡眠不足といった生活習慣の乱れ

学校の視力検査で、視力の低下を指摘される子供が増えています。物が見えにくいと、対象物に顔を近づけようとして、自然と頭を前に突き出す姿勢になります。これもまた、スマホ首と同じように首や肩への負担を増大させます。

また、夜遅くまでのゲームや動画視聴は、睡眠不足の原因となります。睡眠は、日中の活動で疲れた体を回復させ、成長ホルモンを分泌させるための非常に重要な時間です。睡眠が不足すると、体の疲労が抜けきらず、筋肉の緊張もリセットされないまま翌日を迎えることになり、こりや痛みが蓄積していく悪循環に陥ります。

第2章:これってSOS?親が見逃してはいけない子供の肩こりサイン

子供は、体の不調を「肩が凝った」という的確な言葉で訴えることは稀です。多くの場合、行動や何気ない言葉の中に、そのサインは隠されています。お子さんの様子を注意深く観察し、以下のような変化がないかチェックしてみてください。

見逃さないで!子供の「行動」に現れるサイン

  • □ 頻繁に首や肩をコキコキ鳴らしたり、ぐるぐる回したりしている。
  • □ テレビを見ている時や、話を聞いている時に、無意識に自分の肩を揉んだり、触ったりしている。
  • □ 以前に比べて「疲れた」と言う回数が増えた。特に、外出先ですぐに座りたがる。
  • □ 椅子に座っている時の姿勢が悪い。注意しても、すぐに背中が丸まってしまう。
  • □ 集中力が続かず、勉強や読書の途中で、そわそわと体勢を変えることが多い。
  • □ 寝つきが悪い、夜中に何度も目を覚ます、寝相が極端に悪い。
  • □ 何もないところで、つまずいたり転んだりすることが増えた。
  • □ 最近、なんだかイライラしやすくなった、ささいなことで不機嫌になる。

耳を澄ませて!子供の「言葉」に隠されたサイン

子供は、痛みや不快感を、自分なりに分かりやすい言葉で表現しようとします。

  • □ 「肩が痛い」ではなく、「首が痛い」「首の後ろが変な感じがする」と言う。
  • □ 「背中が重い」「ランドセルが食い込んで痛い」と訴える。
  • □ 「頭が痛い」と頻繁に言う(緊張型頭痛の可能性があります)。
  • □ 「なんだか気持ち悪い」「車に酔いやすくなった」と言う(血行不良による吐き気の可能性があります)。
  • □ 「目が疲れた」「目がチカチカする」とよく言う。

もし、これらのサインが複数当てはまるようであれば、お子さんは言葉にできないつらさを抱えているのかもしれません。責めたり、気のせいで済ませたりせず、まずは「そうなんだね、つらいね」と、その訴えを優しく受け止めてあげることが大切です。

第3章:親子で楽しく!今日から始める、子供の肩こり解消ケア

子供の肩こりに気づいたら、早速家庭でできるケアを始めてみましょう。大切なのは、無理強いせず、親子で楽しみながら習慣にすることです。治療ではなく、あくまで親子のコミュニケーションの一環として取り組んでみてください。

1. まずは原因にアプローチ!生活習慣の見直し

こりをほぐす前に、こりを作っている原因そのものを取り除くことが先決です。

  • デジタルデバイスのルールを決めよう「ゲームは1日30分まで」「食事中や歩きながらは使わない」「寝る1時間前にはおしまいにする」など、家庭でのルールを親子で話し合って決めましょう。また、使う際は画面から30cm以上目を離し、うつむきすぎないようにクッションなどで高さを調整する工夫も有効です。
  • 学習環境を整えよう机の高さはおへそのあたり、椅子に深く座った時に足裏全体が床につくのが理想です。足がつかない場合は、足置き台などを活用しましょう。また、勉強する時の手元が暗くないか、照明も見直してあげてください。
  • ランドセルの負担を軽くしよう肩ベルトの長さを調整し、ランドセルが背中にぴったりとフィットするようにします。重い教科書は、できるだけ背中側に詰めるように教えてあげましょう。学校が許可している場合は、一部の教科書を学校に置いておく「置き勉」も積極的に活用しましょう。

2. ゲーム感覚で!親子でできる簡単ストレッチ

子供が嫌がらずに続けられるよう、楽しい名前をつけてゲーム感覚で誘ってみましょう。お風呂上がりなど、体が温まっている時に行うのがおすすめです。

  • 飛行機ビューン!ストレッチ
    1. 親子で向かい合って立ちます。
    2. 「飛行機になるよー!」と言いながら、両腕を肩の高さで真横に広げます。
    3. 息を吸いながら、胸をぐーっと張って、背中の羽(肩甲骨)をくっつけるように意識します。「ビューン!」と言いながら5秒キープ。
    4. 息を吐きながら、腕の力を抜きます。これを5回ほど繰り返します。猫背で縮こまった胸を開くのに効果的です。
  • にらめっこ首回し
    1. 親子で向き合って座ります。
    2. 「にらめっこしましょ、あっぷっぷ!」と歌いながら、お互いの目を見て、首をゆーっくり右に3回、左に3回回します。
    3. 決して速く回さず、「どっちがゆっくりできるか競争!」などと声をかけると、丁寧に行うことができます。
  • タオルで背中ゴシゴシ
    1. 子供に背中を向けて立ってもらいます。
    2. 親がタオルの両端を持ち、子供の背中(肩甲骨のあたり)に当てます。
    3. 「背中を洗うよー」と言いながら、タオルを左右に優しく動かし、肩甲骨周りをマッサージするように刺激します。上下にも動かしてみましょう。

3. 優しく触れるスキンシップ・マッサージ

親の手で優しく触れてもらうことは、子供にとって最高のリラックス効果があります。あくまでスキンシップが目的であり、大人のように強く揉んだり押したりするのは絶対にやめましょう。

  • 手のひらで温める親が自分の両手をこすり合わせて温めます。その温かい手のひらで、子供の肩や首筋、背中を優しく覆うように当ててあげます。「温かくて気持ちいいね」と声をかけながら行いましょう。
  • 背中をなでなで子供をうつ伏せに寝かせ、親は横に座ります。背骨に沿って、首の付け根からお尻のあたりまで、手のひら全体でゆっくりと、優しくなで下ろします。オイルやクリームを使うと、より滑らかになります。

4. 体を芯から温める入浴タイム

シャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯(38度から40度くらい)の湯船にゆっくり浸かる習慣をつけましょう。全身の血行が良くなり、筋肉の緊張が和らぎます。また、水の中では浮力が働くため、体を支えている筋肉や関節を休ませる効果もあります。お子さんのお気に入りのキャラクターの入浴剤を入れるなど、お風呂の時間を楽しいリラックスタイムにしてあげましょう。

第4章:こんな時は専門家へ。受診の目安と注意点

家庭でのケアは非常に大切ですが、症状によっては専門家の助けが必要な場合もあります。保護者だけで抱え込まず、適切なタイミングで専門機関に相談することは、お子さんの体を守る上でとても重要です。

専門家への相談を検討すべきサイン

以下のようなサインが見られる場合は、一度専門家に見てもらうことをお勧めします。

  • □ 「痛い」と訴える頻度が多く、日常生活に影響が出ている(例:体育の授業を見学したがる、好きだった外遊びを嫌がるなど)。
  • □ 肩や首の痛みだけでなく、腕や手に「しびれ」や「力の入りにくさ」がある。
  • □ 頭痛や吐き気を頻繁に訴える、または症状が強い。
  • □ 家庭でのケアを1ヶ月ほど続けても、症状が全く改善しない、むしろ悪化しているように見える。
  • □ 鏡の前で立たせた時、左右の肩の高さが明らかに違う、背骨が曲がっているように見えるなど、体の歪みがはっきりとわかる。
  • □ 夜、痛みで眠れていない様子がある。

何科を受診すればいい?

まず、お子さんの体の不調で心配なことがあれば、かかりつけの「小児科」に相談するのが第一歩です。そこで、より詳しい検査が必要と判断されれば、骨や関節の専門である「整形外科」を紹介されることがあります。整形外科では、レントゲン検査などで、骨の変形や病気といった器質的な問題がないかを確認します。

これらの病院で「特に骨には異常ありません」と診断された場合、その痛みや不調の原因は、筋肉の緊張や姿勢の歪み、生活習慣にあると考えられます。そうした場合に、筋肉や姿勢の専門家である「整骨院・接骨院」が、お子さんの力になれることがあります。

整骨院・接骨院でできる子供へのアプローチ

整骨院・接骨院では、国家資格を持った専門家が、お子さん一人ひとりの体の状態に合わせて、安全で優しいアプローチを行います。

  • 詳細なカウンセリングと姿勢チェックで、痛みの根本原因を探ります。
  • 子供のデリケートな体に負担をかけない、非常にソフトな手技(マッサージやストレッチ)で、硬くなった筋肉を丁寧に緩めます。
  • 正しい姿勢の取り方や、家庭でできる運動などを、お子さんにも分かりやすく指導します。
  • 保護者の方のお悩みや不安に寄り添い、日々のケアの方法について具体的なアドバイスを提供します。

まとめ:子供の不調は、生活を見直す家族のチャンス

「子供の肩こり」は、単なる一過性の痛みではありません。それは、ゲームや勉強、ストレスといった現代の生活習慣がお子さんの心と体に与えている影響を映し出す、重要な鏡です。

そのサインを見過ごさず、早期に気づき、対処してあげること。それが、私たち大人にできる最も大切な役割です。

今回ご紹介した家庭でのケアは、お子さんの体の不調を和らげるだけでなく、親子の触れ合いの時間を増やし、コミュニケーションを深める絶好の機会にもなります。お子さんの背中をなでながら、今日学校であった出来事を聞いてあげる。一緒にお風呂でストレッチをしながら、笑い合う。そんな何気ない時間が、体のこりだけでなく、心のこりをもほぐしてくれるはずです。

お子さんの健やかな心と体の成長を、家族みんなで見守り、育んでいきましょう。そのための小さな一歩を、ぜひ今日から踏み出してみてください。

この記事を監修
整骨院SAPIENSブログ

大阪府茨木市、阪急京都線「総持寺駅」から徒歩2分の場所にある【整骨院SAPIENS】が運営するブログです。
当院には、国家資格である「柔道整復師」の資格を持つ経験豊富なスタッフが在籍しブログ記事を監修しています。
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