つわりってどんな感じ?妊娠初期のつらさの原因と症状
妊娠初期、嬉しい気持ちと同時に、多くの女性を悩ませるのが「つわり」です。つわりとは、妊娠初期に起こる吐き気や嘔吐、食欲不振などの症状の総称。人によって症状や程度は大きく異なり、全くつわりがない人もいれば、日常生活に支障をきたすほど辛い思いをする人もいます。
「まさか自分が…?」と、つわりの症状に戸惑う方も多いのではないでしょうか?
つわりの原因は、まだはっきりと解明されていませんが、妊娠によって分泌されるホルモン(特にhCG:ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が大きく関係していると考えられています。このホルモンは、妊娠を維持するために重要な役割を果たしますが、同時に吐き気や嘔吐を引き起こす原因にもなるのです。
つわりの症状は、吐き気や嘔吐だけではありません。
主な症状としては、以下のようなものがあります。
- 吐き気
- 嘔吐
- 食欲不振
- 食欲の変化(いつも食べられないものが急に食べたくなったり、逆にいつも好きなものが食べられなくなったり)
- 眠気
- めまい
- 頭痛
- 倦怠感
- 胸焼け
- 口の中の苦味や金属味
- 匂いに敏感になる
- 気分が悪くなる
これらの症状は、妊娠5週目頃から始まり、12週頃をピークに徐々に落ち着いていくことが多いです。しかし、中には、妊娠後期までつわりが続く人もいます。
つわりの症状は、本当に人それぞれ。軽い吐き気だけで済む人もいれば、ひどい場合は脱水症状を起こしてしまう場合もあります。つわりで辛い思いをしている方は、決して「我慢する」のではなく、周囲に助けを求め、少しでも楽になる方法を試すことが大切です。
つわりを悪化させる要因は?
つわりの症状は、ホルモンバランスの変化が主な原因ですが、他にもいくつかの要因が関係していると考えられています。
- ストレス: ストレスは、ホルモンバランスを乱し、つわりの症状を悪化させる可能性があります。
- 疲労: 体の疲労も、つわりを悪化させる要因の一つです。
- 睡眠不足: 睡眠不足は、ホルモンバランスの乱れや免疫力の低下につながり、つわりの症状を悪化させる可能性があります。
- 空腹: 空腹になると胃酸が分泌され、吐き気や嘔吐を誘発しやすくなります。
- 油っこいものや刺激物: 油っこいものや刺激物は、胃腸への負担が大きくなり、吐き気や嘔吐を誘発しやすくなります。
- 匂い: 妊娠中は嗅覚が過敏になるため、普段は気にならなかった匂いでも、吐き気を催してしまうことがあります。
- 乗り物: 車や電車など、揺れる乗り物に乗ると、吐き気や嘔吐が起こりやすくなります。
つわりを少しでも楽にするためには、これらの要因を避けるように心がけましょう。
つわりを乗り切るための対処法
つわりで辛い思いをしている方は、少しでも楽になる方法を試して、毎日を乗り切りたいですよね。ここでは、つわりを乗り切るための具体的な対処法をご紹介します。
1. よく休む
つわり中は、体がいつも以上に疲れてしまいやすいです。無理せず、よく休むように心がけましょう。
- 昼寝をする
- 寝る前にリラックスできるアロマを焚く
- ゆっくりお風呂に浸かる
2. 好きなものを少量ずつ食べる
無理にたくさん食べようとせず、食べられるものがあれば、少量ずつ、こまめに食べるようにしましょう。
- 胃腸に負担をかけない消化の良いものを選ぶ
- 好きなものを食べると、気分転換にもなります
- 妊娠中でも食べられる栄養価の高いものを意識する
3. 水分をこまめに摂る
吐き気や嘔吐で水分が不足すると、脱水症状を起こしやすくなります。こまめに水分を摂るように心がけましょう。
- 水分補給には、お茶やスポーツドリンク、経口補水液なども有効です
- 少し冷たい飲み物の方が飲みやすい場合もあります
- 氷をなめるのも効果的です
4. 空腹状態を避ける
空腹になると胃酸が分泌され、吐き気を催しやすくなります。空腹状態を避けるため、こまめな食事を心がけましょう。
- 常に何か食べられるものを持ち歩く
- 寝る前に何か軽食を食べる
- 吐き気止めを服用する場合は、医師の指示に従い、食後に服用する
5. 匂いを避ける
妊娠中は嗅覚が過敏になっているため、普段は気にならなかった匂いでも、吐き気を催してしまうことがあります。匂いを避ける工夫をしましょう。
- 換気をよくする
- 匂いの強い食べ物は控える
- マスクをする
- 匂いが気になる場所には近づかない
6. 気分転換をする
つわりで気分が落ち込みやすい時期ですが、気分転換をすることも大切です。
- 好きな音楽を聴く
- 散歩をする
- 映画を見る
- 好きなことをする
7. 周囲に助けを求める
つわりで辛いときは、一人で抱え込まずに、周囲に助けを求めることも大切です。
- パートナーに協力してもらう
- 家族や友人に相談する
- 産婦人科医に相談する
8. 妊娠悪阻の場合は早めに医療機関を受診
つわりがひどく、日常生活に支障が出ている場合は、妊娠悪阻の可能性があります。妊娠悪阻は、脱水症状や栄養失調などを引き起こす可能性があるため、早めに医療機関を受診しましょう。
- 嘔吐がひどい
- 何も食べられない
- 体重が減っている
- 脱水症状がある
- 意識がもうろうとしている
つわりと食事:何を食べたらいいの?
つわり中は、何を食べたらいいのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?
吐き気や嘔吐を抑え、栄養バランスを保つためには、以下の点に気を付けて食事を摂ることが大切です。
- 消化の良いものを選ぶ: ご飯、うどん、スープなど、胃腸に負担をかけにくいものを選びましょう。
- 少量ずつ、こまめに食べる: 少しずつ食べることで、胃への負担を軽減できます。
- 冷たいものを食べる: 冷たいものは、吐き気を和らげる効果がある場合があります。
- 酸っぱいものを食べる: レモンや梅干しなど、酸っぱいものは、唾液の分泌を促し、吐き気を抑える効果がある場合があります。
- 炭酸飲料を飲む: 炭酸飲料は、吐き気を和らげる効果がある場合があります。ただし、飲みすぎると胃もたれや胃酸過多を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
- 甘いものを食べる: 甘いものは、血糖値を上げることで、吐き気を和らげる効果がある場合があります。
- 水分をしっかりとる: 脱水症状を防ぐために、こまめに水分を補給しましょう。
おすすめの食材
- 炭水化物: ご飯、パン、うどん、パスタなど
- タンパク質: 卵、豆腐、魚、鶏肉など
- ビタミン: 果物、野菜など
- ミネラル: 海藻、乳製品など
避けた方が良い食材
- 油っこいもの: 揚げ物、炒め物など
- 刺激物: 唐辛子、わさびなど
- 匂いの強いもの: ニンニク、ネギなど
- 生もの: 刺身、寿司など
つわりと運動:運動はしても良いの?
つわり中は、体が疲れてしまい、運動する気力も起きないかもしれません。しかし、適度な運動は、血行促進や気分転換に効果があり、つわりの症状を和らげる効果も期待できます。
ただし、つわり中は無理のない範囲で運動をすることが大切です。
- 軽い運動: 散歩、ヨガ、ストレッチなど
- 無理のない時間: 10分~15分程度から始め、徐々に時間を増やしていく
- 体調に合わせて休む: 気分が悪くなったら、すぐに休憩する
- 水分補給: 運動の前後には、こまめに水分補給をする
つわりと睡眠:質の高い睡眠をとるために
つわり中は、吐き気や眠気などにより、睡眠の質が低下してしまうことがあります。質の高い睡眠をとることで、体の疲労回復を促し、つわりの症状を和らげる効果も期待できます。
- 寝室の環境を整える: 寝室は、暗く静かな環境にする
- リラックスできる方法を取り入れる: アロマを焚いたり、音楽を聴いたりする
- 寝る前に温かい飲み物を飲む: 温かい牛乳やハーブティーなど
- 睡眠時間を確保する: 7~8時間程度の睡眠を心がける
- 昼寝をする: 昼寝をすることで、夜の睡眠の質を高める効果が期待できます
つわりとストレス:ストレスを軽減する方法
つわり中は、吐き気や体調不良などにより、ストレスを感じやすい時期です。ストレスは、ホルモンバランスを乱し、つわりの症状を悪化させる可能性があります。
ストレスを軽減するために、以下の方法を試してみましょう。
- リラックスできる時間を作る: 好きなことをしたり、趣味を楽しんだりする
- 深呼吸をする: 深呼吸をすることで、心身をリラックスさせる効果があります
- ヨガやストレッチをする: ヨガやストレッチは、心身のバランスを整える効果があります
- 家族や友人と話す: 悩みを打ち明けることで、気持ちが楽になることがあります
- パートナーに協力してもらう: 家事や育児などを手伝ってもらう
つわりとパートナー:パートナーはどうサポートすればいい?
つわり中は、パートナーのサポートが不可欠です。パートナーができることはたくさんあります。
- 食事の準備: 吐き気がひどい時は、パートナーが食事を作ってくれると助かります。
- 家事の負担を軽減: 掃除や洗濯など、家事を手伝ってあげましょう。
- 気持ちに寄り添う: つわりで辛い思いをしているパートナーの気持ちに寄り添い、優しく声をかけてあげましょう。
- 励ましの言葉をかけたり、笑顔を見せる: パートナーの気持ちに寄り添い、励ましの言葉をかけたり、笑顔を見せることで、パートナーの気持ちが楽になります。
- 病院への付き添い: 病院へ一緒に行き、パートナーをサポートしましょう。
つわりに関するQ&A
つわりについて、よくある質問をまとめました。
Q. つわりはいつまで続くの?
A. つわりは、妊娠5週目頃から始まり、12週頃をピークに徐々に落ち着いていくことが多いです。しかし、中には、妊娠後期まで続く人もいます。
Q. つわりで体重が減ってしまうのは良くない?
A. つわりで体重が減ってしまうのは、心配なことです。体重が減りすぎると、赤ちゃんに栄養が十分に行き渡らなくなる可能性があります。体重の変化が気になる場合は、医師に相談しましょう。
Q. つわりで食欲がない時はどうすればいい?
A. つわりで食欲がない時は、無理に食べようと思わず、食べられるものを少量ずつ、こまめに食べるようにしましょう。消化の良いものや、冷たいものを選んで食べるのも良いでしょう。
Q. つわりで吐き気が止まらない時はどうすればいい?
A. つわりで吐き気が止まらない場合は、医師に相談しましょう。吐き気止めなどの薬を処方してもらえる場合があります。
Q. つわりで仕事に行けなくなったらどうすればいい?
A. つわりで仕事に行けなくなったら、会社に事情を説明し、休職や時短勤務などの対応を相談しましょう。
Q. つわりで外出するのが辛い時はどうすればいい?
A. つわりで外出するのが辛い時は、なるべく外出を控えるようにしましょう。どうしても外出する必要がある場合は、誰かに付き添ってもらうと安心です。
まとめ:つわりを乗り越えて、健やかな妊娠生活を!
つわりは、妊娠初期に多くの女性が経験する、吐き気や嘔吐などの症状です。つわりは、妊娠によって分泌されるホルモンの影響が大きいと考えられていますが、ストレスや疲労、睡眠不足なども悪化する要因となります。
つわりで辛い思いをしている方は、決して我慢せず、周囲に助けを求め、少しでも楽になる方法を試すことが大切です。
この記事で紹介した対処法を参考に、つわりを乗り越え、健やかな妊娠生活を送ってください。
当院では、つわりによる身体の不調でお困りの方に対し、症状に合わせた適切な施術を行います。お一人で悩まず、お気軽にLINEでご相談ください。