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椎間板ヘルニアと診断された…手術以外の保存療法と整骨院の役割

はじめに:「手術しかないの?」その不安、希望に変えられます

医師から「椎間板ヘルニアですね」と告げられた瞬間、頭が真っ白になり、様々な不安が頭をよぎったのではないでしょうか。

「手術が必要なのだろうか?」

「この痛みやしびれと、一生付き合っていくしかないのか?」

「もう、以前のように仕事や趣味を楽しむことはできないのだろうか?」

もし、あなたが今、そんな暗い気持ちを抱えているとしたら、まずこれだけはお伝えさせてください。

ご安心ください。「椎間板ヘルニア = 即手術」という考え方は、もはや過去のものです。実際に、ヘルニアと診断された方のうち、手術が必要になるのはごく一部であり、ほとんどのケースでは手術以外の「保存療法」によって、症状は改善していきます。

この記事では、椎間板ヘルニアと診断され、不安な日々を送っているあなたのために、私たち整骨院という体の専門家の視点から、ヘルニアに関する正しい知識と最新の治療の考え方をお伝えします。

なぜ手術をしなくてもヘルニアは良くなるのか、その驚くべき人体のメカニズムから、病院で行われる保存療法の具体的な内容、そして、そのプロセスにおける「整骨院の重要な役割」まで。あなたの不安を希望へと変えるための、確かな情報を、一つひとつ丁寧にお届けします。

絶望する必要は全くありません。正しい知識を武器に、ご自身の持つ「治る力」を信じて、回復への道を一緒に歩んでいきましょう。

第1章:そもそも「椎間板ヘルニア」とは?あなたの腰に何が起きているのか

まずは、敵の正体を知ることから始めましょう。「椎間板ヘルニア」とは、一体どのような状態なのでしょうか。

背骨のクッション「椎間板」の仕組み

私たちの背骨は、「椎骨」というブロック状の骨が積み重なってできています。そして、その骨と骨の間には、「椎間板」と呼ばれる、弾力のある軟骨組織が存在します。この椎間板は、体を動かす時の衝撃を吸収する「クッション」の役割と、背骨の滑らかな動きを可能にする「関節」の役割を担っています。

椎間板は、あんパンやシュークリームのような二重構造をしています。

  • 外側:コラーゲンを豊富に含む、丈夫な「線維輪」という層が、何層にも重なって壁を作っています。
  • 内側:水分を多く含んだ、ゼリー状の「髄核」という組織が入っています。

ヘルニアが発症するメカニズム

日々の生活における悪い姿勢や、腰に負担のかかる動作、加齢などによって、椎間板には絶えず圧力がかかっています。この圧力が長年蓄積すると、外側の壁である線維輪に少しずつ亀裂が入ってきます。

そして、重い物を持ち上げたり、体をひねったりした瞬間、その亀裂から、中のゼリー状の髄核が「ぷにゅっ」と外に飛び出してしまうことがあります。この飛び出した髄核(ヘルニア)が、背骨のすぐ後ろを通っている重要な神経(脊髄神経や馬尾神経)を圧迫したり、炎症を引き起こしたりすることで、腰の痛みや、お尻から足にかけての鋭い痛み・しびれといった症状を引き起こすのです。

知っておきたい「画像診断の落とし穴」

ここで一つ、大切なことをお伝えします。近年の研究では、「MRIなどの画像でヘルニアが見つかること」と、「実際の痛みやしびれの症状」が、必ずしも一致しないケースが多いことが分かってきました。

実は、腰痛などの症状が全くない健康な人のMRIを撮ってみても、かなりの割合でヘルニアが見つかるのです。これは、飛び出したヘルニアが神経に触れていても、必ずしも悪さをするわけではない、ということを意味します。

ですから、画像診断でヘルニアが見つかったからといって、過度に落ち込む必要はありません。大切なのは、画像所見と、あなたの実際の症状を照らし合わせて、総合的に判断することなのです。

第2章:【希望の光】なぜヘルニアは手術なしで改善するのか?人体の驚くべき自然治癒力

「飛び出してしまったものは、手術で取り除くしかないのでは?」

そう考えるのが自然かもしれません。しかし、私たちの体には、この「飛び出してしまったヘルニア」を自分で処理する、驚くべき能力が備わっています。

最大の理由:マクロファージによる「お掃除機能」

私たちの体の中には、体内に侵入した細菌や、古くなった細胞などを食べて掃除してくれる、「マクロファージ」という白血球の一種が存在します。

線維輪を破って外に飛び出した髄核は、体にとって「本来そこにあってはならない異物」と認識されます。すると、このマクロファージが「異物を発見!」と駆けつけ、飛び出したヘルニアをパクパクと食べて、分解・吸収してくれるのです。

この素晴らしい人体の「お掃除機能(貪食作用)」によって、多くのヘルニアは、数ヶ月から1年ほどの時間をかけて、自然に小さくなったり、中には完全に消えてしまったりすることが、数多くの研究で証明されています。

その他の改善メカニズム

  • 炎症の鎮静:ヘルニアが神経に触れることで起きていた強い炎症も、時間が経つにつれて徐々に治まっていきます。
  • 水分量の減少:飛び出した髄核に含まれる水分が、時間と共に吸収されていくことで、ヘルニア自体の体積が小さくなり、神経への圧迫が軽減されます。

つまり、激しい痛みを伴う急性期を適切に乗り越え、焦らずに「保存療法」を続けていれば、私たちの体は自ら治癒する方向へと向かってくれるのです。この「自然治癒力」を信じ、その働きをサポートしてあげることが、ヘルニア治療の基本となります。

第3章:手術以外の選択肢「保存療法」とは?病院で行われる主な治療法

ヘルニア治療の第一選択は、手術ではなく「保存療法」です。これは、手術以外の方法で、痛みやしびれをコントロールしながら、体が持つ自然治癒力を引き出し、回復を待つ治療法です。整形外科などでは、主に以下のような保存療法が行われます。

1. 薬物療法

痛みのコントロールが主目的です。

  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):ロキソニンなどが代表的。炎症を抑え、痛みを和らげます。
  • 筋弛緩薬:痛みのために過剰に緊張した筋肉を緩め、血行を改善します。
  • 神経障害性疼痛治療薬:リリカやタリージェなどが代表的。しびれや電気が走るような、神経そのものの痛みに対して使われます。

2. 神経ブロック注射

痛みが非常に強く、薬物療法だけではコントロールが難しい場合に行われます。

局所麻酔薬やステロイド剤を、痛みの原因となっている神経の近くに直接注射することで、痛みの伝達を強制的にブロックします。これにより、痛みの悪循環を断ち切り、筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。

3. 物理療法

  • 牽引療法:腰を引っ張ることで、椎間板への圧力を減らし、神経への圧迫を和らげることを目的とします。
  • 温熱療法・電気治療:血行を促進し、筋肉の緊張を緩和させます。

4. 装具療法(コルセット)

急性期で痛みが強い時期に、コルセットを装着して腰部を固定します。これにより、腰椎への負担を軽減し、動きを安定させることで、痛みを和らげます。ただし、長期間の使用は、体を支える筋力の低下を招くため、痛みが落ち着いてきたら徐々に外していく必要があります。

5. 運動療法(リハビリテーション)

保存療法の中でも、特に重要な役割を担うのが運動療法です。痛みが落ち着いた慢性期から、専門家の指導のもとで開始します。ストレッチで筋肉の柔軟性を取り戻し、体幹トレーニングで「天然のコルセット」を再建することで、椎間板への負担を減らし、ヘルニアの再発を防ぐことを目指します。

第4章:【整骨院の役割】ヘルニアの「原因」にアプローチし、再発を防ぐ

病院での保存療法と並行して、または痛みが落ち着いた後のケアとして、私たち整骨院が大きな役割を果たすことができます。

整骨院はヘルニアを「引っ込める」場所ではありません

まず大前提として、私たち柔道整復師が、手技によって「飛び出したヘルニアを元の位置に戻す」ことはできません。そのような行為は非常に危険であり、行うべきではありません。

整骨院の役割は、ヘルニアという「結果」を直接操作することではなく、ヘルニアが起こってしまった「根本的な原因」にアプローチすることにあります。

整骨院がアプローチする3つの根本原因

なぜ、あなたの椎間板にだけ、過剰な圧力がかかり続けてしまったのでしょうか。その背景には、必ず以下のような問題が隠されています。

  1. 体の歪み(アライメント異常) 骨盤が傾いていたり、背骨が捻れていたりすると、体重のかかり方がアンバランスになり、特定の椎間板にだけ、常に偏った圧力がかかり続けてしまいます。私たちは、骨盤矯正や姿勢調整といった手技を用いて、この体の歪みを整え、椎間板にかかる圧力を均等に分散させるお手伝いをします。
  2. 筋肉のアンバランス ヘルニアになる方は、太ももの裏(ハムストリングス)や股関節の前(腸腰筋)の筋肉が硬くなっている一方、お腹の深層筋(腹横筋)やお尻の筋肉が弱っているケースが非常に多く見られます。手技療法で硬くなった筋肉を丁寧に緩め、安全な運動療法で弱った筋肉を正しく使えるように指導することで、筋肉のバランスを整え、腰椎を安定させます。
  3. 負担のかかる生活習慣 私たちは、詳細なカウンセリングを通して、あなたの日常生活の中に潜む、腰に負担をかける動作や癖(座り方、物の持ち方、立ち方など)を見つけ出します。そして、それらを改善するための具体的なアドバイスを行い、正しい体の使い方を身につけていただくサポートをします。

整骨院の目的は、あなたの体が持つ「自然治癒力」が最大限に発揮されるための環境を整えること。そして何よりも、痛みが改善した後、二度とヘルニアを再発させない、しなやかで強い体を作ることなのです。

第5章:すぐに手術が必要な「危険なサイン」とは?

ほとんどのヘルニアは保存療法で改善しますが、ごく稀に、緊急手術が必要となるケースがあります。以下の「レッドフラッグサイン(危険信号)」が見られる場合は、様子を見ずに、直ちに救急外来のある病院を受診してください。

膀胱直腸障害【最重要サイン】

これは、ヘルニアが「馬尾神経」という、排尿や排便をコントロールする重要な神経の束を、強く圧迫していることを示すサインです。

  • 尿意があるのに、うまく尿が出せない(排尿困難)
  • 自分の意思とは関係なく、尿が漏れてしまう(尿失禁)
  • 便意を感じない、便が漏れてしまう(便失禁)
  • 肛門の周りや、太ももの内側の感覚が麻痺して、触られても分からない

これらの症状が出た場合は、時間との勝負になります。放置すると、後遺症として排尿・排便の機能が回復しなくなる可能性があるため、夜間や休日であっても、すぐに救急車を呼ぶなどの対応が必要です。

進行性の麻痺

  • 足のしびれだけでなく、足首が持ち上がらず、スリッパがすぐに脱げてしまう(下垂足)。
  • 足に力が入らず、歩いていると膝がガクンと折れてしまう。
  • 麻痺の範囲が、どんどん広がっていく。

このような、明らかな運動麻痺が急速に進行する場合も、手術が検討されることがあります。

第6章:焦らず、正しく。ヘルニアと向き合うためのQ&A

最後に、ヘルニアと診断された方が抱きがちな疑問にお答えします。

Q1. どのくらいで痛みやしびれは良くなりますか?

A1. 個人差が非常に大きいですが、一般的な目安として、発症直後の激しい痛みは数週間で落ち着くことが多いです。しかし、神経の圧迫による足のしびれは、回復に時間がかかる傾向があり、数ヶ月から半年、あるいはそれ以上かかることも珍しくありません。焦らず、根気強く治療を続けることが何よりも大切です。

Q2. 痛みが強い時期に、やってはいけないことはありますか?

A2. 急性期の激しい痛みを伴う時期に、自己流で腰を強く捻るようなストレッチをしたり、痛い部分をマッサージしたりするのは避けましょう。また、痛みを我慢して、長時間同じ姿勢で座り続けることも、椎間板への圧力を高めるためお勧めできません。

Q3. 整形外科と整骨院、どう使い分ければいいですか?

A3. まず、レントゲンやMRIでの「診断」は、医師にしかできません。ヘルニアが疑われる場合は、必ず最初に整形外科を受診してください。その上で、「保存療法で様子を見ましょう」という方針になった際に、薬や注射だけでは改善しない痛みや、体の歪み、筋肉のバランスといった根本原因へのアプローチとして、リハビリやコンディショニングを得意とする整骨院を併用するのが、非常に賢い使い方です。私たちも、医療機関との連携を大切にしています。

まとめ:その診断は、絶望ではなく、新しい体へのスタートラインです

「椎間板ヘルニア」という診断名は、あなたにとって大きな衝撃だったかもしれません。しかし、それは決して「手術宣告」でも、「人生の終わり」でもありません。

私たちの体には、自ら治ろうとする素晴らしい力が備わっています。その力を信じ、焦らず、適切な保存療法を続けること。それが、手術を回避し、痛みやしびれを克服するための、最も確実な王道です。

そして、私たち整骨院は、そのプロセスにおいて、あなたの体の歪みや癖といった「根本原因」にアプローチし、自然治癒力が最大限に働くための環境を整え、二度とつらい思いをしないための体づくりをサポートする、あなたの最も身近なパートナーです。

危険なサインにだけは注意を払い、正しい知識を持って、あなたのヘルニアと向き合っていきましょう。痛みに支配されていた毎日から抜け出し、再び笑顔で活動できる日は、必ずやってきます。その診断を、絶望ではなく、ご自身の体と向き合う、新しいスタートラインにしてください。

この記事を監修
整骨院SAPIENSブログ

大阪府茨木市、阪急京都線「総持寺駅」から徒歩2分の場所にある【整骨院SAPIENS】が運営するブログです。
当院には、国家資格である「柔道整復師」の資格を持つ経験豊富なスタッフが在籍しブログ記事を監修しています。
来院される皆様の「つらい」を根本から改善し、健康的な生活を送れるよう全力でサポート させていただいております。

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